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華氏 119の東京キネマのレビュー・感想・評価

華氏 119(2018年製作の映画)
2.5
マイケル・ムーアのおっさん、ドナルド・トランプが大統領選に勝って発狂してます。選挙速報が流れた瞬間、“What the Fuck!!!”と。。。(笑)

ある討論会で若者が“18〜29歳のアメリカ国民の51%は資本主義を支持していません”と言ってましたが、いやはや、そこまで行ってしまったんですか、アメリカは。。。

けどね、その問題の根本原因をすべてトランプに向けてもね、いかがなもんかと。気持ちは解りますけどね、ヒトラーの演説にドナルド・トランプの声を被せて、人種差別だの、民族浄化だの、を言うのは、ちょっとやり過ぎですよ。本編の3/4はトランプの悪口。それも言い足りなくて、共和党から民主党の重鎮やら果てはオバマ大統領までこき下ろしております。トランプ勝利の分析などありません。いや、正確に言うと、最初の方でロシアの介入があったからだとチョロっと言ってましたが、分析らしきものはそれだけでした。

要するに、既存の政治家は全部ダメ、若者を中心に革命を起こそう、ということです。(いや、本当に、映画の中でそう言っているのですよ)はっきり言えばね、他の国のことなんでどうでも良いんですが、こういう誘導はいけませんね。特に、この映画の(まるで革命のアジテーションのような)エンディングはとてもいや〜な感じです。まだ社会経験も浅い、知識も未熟な若者を焚きつけて、革命だ、革命だ、と煽っています。私ね、こういうのを見ると、中国の文革やポルポトの原始共産革命を連想してしまうんですよ。正当な手続きで大統領を選んでおきながら、それで気に入らないから革命起こそうじゃ、それはただの厨二病だって。本当に革命起きたら、マイケル・ムーアのようなおっさんが最初に粛清されますよ。解ってんのかなあ。。。
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