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ジョーカーのabeeのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.7
【凶悪と踊れ。】

これはすんごかったです。

私は映画は自宅でBlu-ray鑑賞の方が多いので映画館ではあまり観ないのですが、今回のこの「ジョーカー」、映画館で鑑賞したものの中ではダントツNo. 1かも知れません。

それにしても製作陣には最近ノリにノリまくってるブラッドリー・クーパー。敏腕だね。

何が凄いって圧倒的にホアキン・フェニックスの演技。
正直これが全てだと思います。

私はヒースのジョーカーの信者ですが、彼の死によって「ダークナイト」のジョーカーが神格化されていることは否定しようがない。
そんな神格化してしまったヒース以上にジョーカーが憑依していると、そこまで感じさせられました。

ストーリーとしては狂っていく1人の男の物語です。
まぁ、もう何も言いませんよ。
とにかく観れば分かりますよ。

ジョーカーというキャラクターは演じる人間が変わるごとにそのキャラクターが変化しています。
私が知っているのはジャック・ニコルソン、ヒース・レジャー、ホアキン・フェニックスの3人だけですが、
(あ、ジャレッド・レトー忘れてたww「スーサイド・スクワッド」を記憶から抹消しようとしてたww ⚠️「ワンダーウーマン」レビュー参照)
このどれもが「ジョーカー」であり全く違うキャラクター。
監督のイメージ、演者の解釈で作られてきたキャラクターだからなのでしょう。

本作のジョーカーはイラストでよく描かれている「HA HA HA HA HA!!」という笑い方が特に印象的なのですが、この笑い声とその表情が観客に違和感を抱かせる。
この演技にこの物語の全てが表れていると思います。
そして、終盤に向かうにつれて笑い声はそのままに彼の表情は変わっていったように思えました。

そして彼のダンスシーンが特に必見。
使用楽曲もかなり豪華。
ゲイリー・グリッター「rock'n roll(part2)」にのせて体をくねらせ踊るアーサー、自分の行動の結果をパトカーに乗りながら満足気に眺めるシーンではクリームの「white room」、そしてラストのフランク・シナトラ「that's life」。
私は無論、「white room」が流れた瞬間血が上りましたww

ということで、キャラクター設定やストーリーなどは賛否両論あるかもと思いますが、ホアキン・フェニックスの演技を観るだけでも一生物の価値があると思います。
鑑賞から半日経ちましたがまだ気持ちがざわざわします。

また、これは私の個人的な楽しみ方でしたが、鑑賞後すぐに「あーー、カサビアン聴きたい。」と思いました。
この作品、カサビアンの曲がかなり合うと思います。
すぐにカサビアンのアルバムを漁りましたが、特に1stの「club foot」と3rdの「vlad the impaler」がぴったりです。

最後に「vlad the impaler」から1節。最後は、本当、偶然の産物です。

"you can't miss me, i'm still alive
snake skin shoes, i'm pleading
homiside
come on and feel this, i'm still
alive
Joker meet you on the other
side."

"ジョーカーとお前はあの世で出くわすだろうーー。"
abee

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