MoviePANDA

吐きだめの悪魔のMoviePANDAのレビュー・感想・評価

吐きだめの悪魔(1986年製作の映画)
3.0
『 底無しのメ・マ・イ 』

映画鑑賞にあたり、結末ばかりに気を取られてるとその作品の瞬間瞬間を実は楽しめていないのかもしれません。しかし、この映画にばかりは己の限界を感じそうで...
嗚呼、めまい...

まるで希望と失望のシーソーゲーム。
「どれだけガンバりゃいい?」
「いや、でもまだオレはかすり傷さえ負ってやいないのではないか?」
観ている最中、そんな事は分かっているはずなのに決意は揺らぎました。
戦い、鍛え抜かれ、そして...

ついに観ました!
いや、それにしてもとんでもない作品。インパクト大のジャケットから、てっきりコイツが暴れるブロブ的モンパニ映画みたいなのを想像してました。いや、もうそのジャケットのシーンもまさにインパクト大ではありました。しかし、それを以てしてもあまりにヒドすぎるその後の展開!極論、そこを起とするなら最後の10分弱をくっつけて15分程の短編として終わらせる事も出来たはず。それならそれで成立したかもしれない。しかし、それでは色んな意味で語り継がれる様な映画にはなり得なかったでしょう...

本来、話はシンプル...なはず!? いや、その事すらも自信をもって語れる内容なんかじゃない!何たって紆余曲折に留まらないあまりの脱線具合。いや、こちらが本線と思っているそれを発端とした出来事もホントに本線なのかどうかすら怪しい...

とにかく心底脈絡が無い!でもこれがあえてそう意識して作られたものとも到底思えない↷まさにやりたい放題状態!ただ、その“ふつうなら...”はこっちが勝手にキャッチャーミット構えてるだけなのか?と、むしろ先方に気を遣ってしまいそうになるホントとんでもな展開。同じく脈絡が無いものなのに「何と『自由の幻想』は素晴らしかったのか!」と“こんなとこ”で気付かされたわけであります。

何だろう。何だかもう、まるで中学生が抱きそうなバカさ、エロさ、アホらしさ、そして女性への妄想なんかが形を留めず一緒くたに詰まってる!ただ、留めずは所詮留めず。その点手放しで評価する事なんかは到底出来ない。の・で・す・が、この若さ故のほどばしるエネルギーに満ち溢れた映画の力だけは何だか分からんが素晴らしいと感じさせられてしまってる気がする!

正直、評価は前述の一点突破だけですw
それすら後悔しそうではありますが、でも今後の人生において絶対に忘れないであろう珍宝... いや、珍品!ランボーやら死霊のはらわたなんかの影響も垣間見えつつ、ある意味でそれらに負けない映画へのウルトラなソウルは感じた!?
だからオススメは当然... 致しません!🙅‍♂
MoviePANDA

MoviePANDA