シマすけ

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者のシマすけのレビュー・感想・評価

3.8
【ついに役者が揃ったが…?】


あらすじ :
恐竜が世界に解き放たれてから4年、恐竜保護活動を続けるオーウェンとクレアは、ジュラシックパーク創業者の亡き娘のクローン少女メイジーを守りながら暮らしていた。だがオーウェンの親友であるラプトルのブルーの赤ちゃんとメイジーが何者かに連れ去られる事件が発生し、2人は誘拐犯を追う。
一方各地では巨大イナゴの大群による農場被害が発生し、かつてジュラシックパークに招かれた経験のある考古学者のグラント、サトラー、数学者のマルコムは、背後に遺伝子工学の大企業バイオシン社の存在を嗅ぎ取る。


ついに迎えましたジュラシック・シリーズ完結作。
IMAX特報でスクリーン前で咆哮を上げるティラノサウルスに興奮し、パークの主人公達がワールド以降の主人公達と合流する展開に期待していたのですが…


う〜ん…確かに面白かったけど…これで終わり?


良かった点はたくさんありますが、なんといっても初代の登場人物達がいい感じに歳をとって再登場したのが嬉しかったです。
単なるファンサービス的な登場じゃなくワールド組とガッツリ合流するところや、過去の経験を踏まえたアクションを取っていたのが嬉しかったですね。
それに付随してか、過去作のオマージュもたくさん出てきたのが楽しくてニヤニヤしちゃいました。ネドリーのそっくりさんが唐突に出てきた時は吹き出しかけたぞ(笑)。

恐竜と人間が対峙してしまった時の緊張感も変わらず折り紙付きなうえ、街中での命懸けの追いかけっこや予想外の行動で翻弄する恐竜達に、手に汗握る展開が続いてヒヤヒヤものでした。初代では出来なかった事をガッツリやってくれて面白かったです。


以下うーむだった点。


俺はデカいイナゴじゃなくて恐竜達が大暴れする場面を見たいんだよ!(泣)

恐竜パニック映画だと思ったらいきなりキモいイナゴの大群がガサガサ現れて、しかも物語の論点がそっちにズレていくし、虫嫌いの人は本当に要注意。

物語の本筋も主人公達に都合の良い事が起こりまくりな気がするし、予定調和な感じでいまいちノリきれない。

街中での恐竜とのバイクチェイスは面白かったけど、そこだけ雰囲気がワイルドスピードになって少し違和感。オーウェンはともかく、クレアってあんな事するキャラだったっけ?

最大のマイナスが、ブルーやその赤ちゃんなど一部の恐竜がほとんど空気だったこと。クローンであるメイジーの悩みや心情に踏み込んだのはとても良かったけど、その結果物語が詰め込みすぎになってしまい、全体的に中途半端になってしまった感が否めませんでした。
せっかくの完結作だからもっとブルーとオーウェンの友情や恐竜プロレスをもっと増やしてほしかったところです。
しかも特報パートが全く存在しなかったのは納得できない。


パークやワールドのような童心に戻れるワクワク感が薄くてそこが残念でしたが、何はともあれ、完結お疲れ様でした!
そしてロマンを与え続けてくれてありがとう!
シマすけ

シマすけ