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殺さない彼と死なない彼女のsingerのレビュー・感想・評価

殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)
3.6
もう、最後の最後にグーッと心を持っていかれるような作品でしたね。
“どんでん返し”とか、“衝撃のラスト!”とか、そういう物では無かったけど、
最後まで観て、そこでやっと色んな事が理解出来て、いい映画だったなぁと思えたので、自分としては、思ってたより相当良い作品だったと思います。

以前より、密かに(バレバレかも!?)進めていた、
同郷の堀田真由さん、勝手に応援企画の中でも、1番期待していた作品だったのですが、主要キャストの桜井日奈子、恒松祐里、箭内夢菜も含めて、女性陣は皆、本当に良かったです。

全人類に愛されたい、キャピ子を演じた堀田真由は、もう可愛さ爆発!って言う位で、
今だからこそ見せられる、若々しい魅力が1番良く出ていたと思うし、今の所、彼女の出演作の中では、1番良かったと思います。

想いを寄せる同級生、八千代に告白する事が日課の撫子を演じた、箭内夢菜は、
ちゃんと演技を見るのは初めてでしたが、もうこっちが見ていて恥ずかしくなる位、ストレートにぶつかって行く恋情を、とても上手く表現出来ていたと思いました。

地味子と言いながら、全然地味じゃない恒松祐里。
彼女の出演作は色々見てきたけど、とても器用で幅広い演技が出来る女優さんだなぁと。今回はちょっと抑えた感じの役柄でしたが、メガネ姿でも存在感が出過ぎてて、
地味では無かったですが、良かったです。

そして、何と言っても主演の桜井日奈子。
なんか今までは、可愛いだけのイメージしか無かったんですが、今回の作品は女優としてステージをひとつ、ふたつ上げたような、良い演技が見れて、とても成長を感じましたね。
やっぱり、ファーストシーンから、ラストシーンで主人公の表情の奥に、ちゃんと作中の出来事を経た、成長の跡がくっきりと見えたので、とても上手く主人公の心の変わる様を表現出来ていたと思います。
今までの出演作の中でも、群を抜いて良かったですね。

という事で、女優陣の演技にばかり目が行きがちになってしまいましたが、間宮祥太朗も良かったなぁ。
「殺す」が口癖の主人公、小坂れいの、その言葉や行動の裏にある、不器用で伝えられない優しさや温かさを、上手くチラ見せしてくれてたと思うし、その匙加減がとても絶妙で、上手かったですね。
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