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キングスマン:ファースト・エージェントのuneoのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

昨年(一昨年だったっけ?)から何度となく劇場で予告編を観てたから、もう鑑賞済な気になってた作品のひとつ。IMAXでも予告やってた気がするけど、時期的にムリになってかわいそう。ましてや呪術〜と公開日まるかぶりで捨て駒な扱いはヒドいなぁと。客席疎らだし、殆ど年配のおっさんたちな状況なら仕方ないのかも。
で、本編はというと、面白かった。前二作とは趣が異なり快活なアクションではなかったけど、史実に絡ませることでキングスマン誕生に説得力を持たせるドラマになってた。「1917」でも描かれたWW1の西部戦線の出来事が英国(イングランド)の人々にとって記憶に刻まれた、忘れ難き歴史なんだってことがよくわかった。
主演がコリン・ファースからレイフ・ファインズに変わることで、かなり湿っぽくなってた感は否めないけど、そこも織り込み済みのキャスティングなのかも。ノー・タイム・トゥ・ダイの時よりは体絞れてて安心した。
すぐ死んじゃう役でお馴染みのジャイモン・フンスーが意外と活躍してて嬉しかった。逆にダニエル・ブリュールは無駄使いな気が…。
印象に残るアクションはラスプーチンの舞だけなのは正直残念だし、他は予告編で目にしたシーンばかりで、懸念してたことが的中してしまいがっかり。黒幕もわかりやすい伏線で面白味に欠けた。米大統領のステイツマン連呼もあざと過ぎて萎える。
でも、タイトル出るシーンからもわかる通り(あれは洒落てた)、これはスーツの仕立て屋から始まる「Manners maketh man.(礼節が人を作る)」なキングスマンのオリジンなので、そこさえしっかり押さえていれば問題ない。三部作完結の前にこの作品を挟んだことが、きっと次作で生かされると思う。ただの製作上の都合かもしれないけど…。
あと、これはこの作品に限ったことじゃないけど、イングランド=英国じゃないことは字幕で示すなりしないと勘違いを生むと思う。今回の敵はスコットランド人だったから、余計に気を使ってほしかった。その辺がクリアになると見る側の意識も変わると思うので、何か解決策かあるといいな。
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