にくそん

ザ・ピーナッツバター・ファルコンのにくそんのレビュー・感想・評価

3.8
マーク・トウェイン感たまらん。すいかで乾杯するシーンとか、平和で幸せで涙が出る。カントリー調ののどかな音楽もよかった。都合がよすぎる展開は多々あるけど、そのことに文句を言う気持ちにならない。

ダウン症の主人公・ザックの無謀な旅を、見ず知らずのタイラーが手助けしつつ、ザック憧れのプロレスラーに会いに行くストーリー。ザック役のザック・ゴットサーゲンもダウン症で、映画スターになりたいという彼の夢を監督が叶えた形だそうな。つまり劇中のザックとタイラーの関係そのまま。その背景を知らずに観たとしても、この世に実在する熱意や友情が織り込まれているのが伝わるから、映画が“いい話”すぎても白けないで済んだ気がする。

ザックの声の野太いのがかっこいい。タイラー(シャイア・ラブーフ)はダメ優しくてよかったな。欠点はたくさんあるけど、おおもとの性分が善なるものっていう感じ。

ダコタ・ジョンソンはもう、ひたすらかわいかった。でも、この映画はザックとタイラーの二人きりで旅を続けてほしかった気がする。エレノアが水に飛び込む前の表情とか本当にかわいいんだけど、なぜだろう。かわいすぎて気が散るからかも。

元レスラーの強面ジジイ(ザックが敬愛するソルトウォーターの古い仲間)が、お約束をやぶってザックに手加減してやらないところ、なんか好きだった。おとなげないジジイって映画で観る分には好きな要素。

最後いきなり終わったけど、べつにいいや。
ルール、ナンバーワン、パーティー!
にくそん

にくそん