ゲイリーゲイリー

アンカット・ダイヤモンドのゲイリーゲイリーのレビュー・感想・評価

アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)
3.0
身から出た錆。
本作の主人公に対する感想はこの一言に尽きる。
私利私欲の為に平気で嘘をつき、自らの立場が悪くなると言い訳で逃れようとする。
この様に本作の主人公は、文字におこすと全く魅力のないキャラクターだと思われるであろう。

しかし本作は、その様な主人公でも目が離せなくなる。
(いや、その様な主人公「でも」ではなく、その様な主人公「だから」こそなのかもしれない。)

主人公のハワードを演じたアダム・サンドラーの演技力。
そして展開が読めない脚本。
これらが本作の魅力としてあげられる。

自らの見境ない強欲さのせいで八方塞がりに陥るハワード。
幾度となくその様な状況になろうとも、チャンスが到来すると迷わず手を出す馬鹿さ加減というか恐れ知らずの態度には思わず笑ってしまった。

また、個人的に嬉しいサプライズだったのはケビン・ガーネットの出演だ。
NBAファンとして彼の出場していたプレーオフに、あの様な背景があったと考えるだけでワクワクしてしまった。
そして、ケビン・ガーネットは相変わらずピアスがよく似合っていた。
主人公の様な状況に陥りたくはないが、NBAの試合で賭けをしてみたいと思った。

ケビン・ガーネットのみならずウィーケンドなどの実在するアーティストを上手くフィクションの世界に取り組んでいたのも面白かった。