三郎丸

ホテル・ムンバイの三郎丸のレビュー・感想・評価

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
4.5
【オリンピック開催リスクは新型コロナだけじゃない】

今の日本は、他国で他人が爆破テロ等で何人テロの犠牲になろうが、淡々とニュースで死者の数だけ報告されて終了 。
その鈍感さが幸せ過ぎて恐ろしいのですが、テロの脅威から平穏に過ぎる毎日に有難さを実感しない人々には 仕方ない…

ムンバイのテロ事件を描いた本作は、その臨場感あふれる演出、テロの恐怖で冒頭から観るものを容赦なく打ちのめす!
あまりの恐怖と絶望感に、震えるくらいの傑作 !

本作品はテロ被害者側からの視点だけではなく、テロリスト側もきちんと描いており、そのテロリストたちはいずれも若く、
【騙されカネを奪われる】
【貧困の家族等を救うため】
選択肢なくイスラム原理主義にハマり、訓練を通して一種のマインドコントロール状態にさせたことから、人々を躊躇なく殺害する。(恐れおののく人々を楽しみながら殺戮します)
恐らく彼らを殺戮の道具以上には思っていないであろうリーダーの電話指示に従順に従う。
そこが何とも切なく、また恐ろしくもある。
実際にマシンガンで撃たれたら人なんて即死です。
アクション俳優のように、丸腰で弾丸を避けて敵を素手で倒したり、跳び蹴りなんて出来っこないんです…
そして、少年たちは躊躇なく銃を撃ちつづけ、あっけなく人々は人生を断ち切られる。
この、あまりにも呆気ない殺され方がより緊迫感を高めます。

現実世界は、危機に屈しない英雄が必要なのではなく、テロをさせない環境が必要なのだと痛感しました。

【 登場人物 】
デヴ・パテル
本作品の主役で堅実な演技だった。
最後にキチンと見せ場アリ。
作品が作品なので、演技がどうのではないのかな…

ジェイソン・アイザックス
【有村昆バリに!!】
女好きのとてつもないスケベイな男かと思い観ていたのですが、終盤にかつてロシア特殊部隊だったガッツあり部分が、昆との違いを魅せましたよ。
スケベ度は…両者痛み分け!!
以前、有村昆氏が
【バックトゥザフューチャー2】
のマイケルJフォックスのコスチューム(ラメ帽子みたいのまでかぶっちゃって、それがまた似合ってない…)得意気に着てテレビ出てたのを偶然観てしまいまして、想像を超える出来事に…3回顔洗いに行きました。

テロリストからエロリストの話に逸れてしまい、申し訳ありません!
三郎丸

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