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ホテル・ムンバイのKanaiSatoruのレビュー・感想・評価

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
4.3
ホテルムンバイと言う映画を見ました、これは2008年に起きたテロ事件をもとにした実話だと言うことです。

インドの映画は好きなので暇つぶしに選んだと言うだけなのですが、もう冒頭すぐに犯罪組織の無差別殺人が始まりびっくりします。🤭

さらには犯人の動機が全く理解できず、宗教と言ってしまえばそれだけなのですが、そんなことを理由に100人以上もの人が死ぬと言うのは本当に理解できなかった。
日本では宗教問題を扱った映画と言うのはなかなか理解が難しいですよね。😔
宗教の違いによる争いと言うものが身近で起きない国なので。

ただ一方では宗教問題が色濃く残っている国はたくさんあって、戦争が起きる要因もその一つだったりしますよね?
そういう意味で言うとリアルではあるけれど、日本人からしたら1つのエンターテイメントとして見れてしまうのはちょっと恐ろしい気もしました。😱

そして2008年と言うのは結構最近の話で、昔はこんなことあったなと振り返るような遠い昔の話では無いのですが、2008年自分の何していたかなぁと思った時にこの事件をおそらく報道されていたであろうときに、それを見逃していた自分がちょっと情けない気持ちになりました。😔

実際に無差別殺人を行う若者たちを操っている黒幕がいるわけですが、この男は遠くから命令するだけで結局隠れたまま表に出ませんし、最後に逃げ切ってしまいます。
全く以てやるせない気持ちになる映画でした。

映画の中では良いキャラクターが感情移入できると、自分の中ではいい映画だなぁと思えるのですが、そういう意味で言うとこの映画にはとても良いキャラクターが2人います。

1人はホテルムンバイのレストランで働く1人の男です。😏
彼はうっかり屋さんで大事な靴を忘れてサンダルで仕事をしようとして料理長に怒鳴られます。
そんな彼ですが、いざ無差別殺人が始まると客のことを1番に考え行動します。
この状況で彼のような行動をできる人が一体何人いるでしょうか?

そしてもう1人は料理長です。😏
主人公の男が、靴を忘れたときに厳しく叱責しますが、悪い料理長ではありません。
とても責任感の強い料理長で、ホテルにテロ組織が侵入したときに顧客第一で守ろうとします。

この映画では一流のホテルがなぜ一流で居続けられるのかそんな疑問を解消してくれる映画です。👍
従業員は保身に走る人も確かにいたとは思いますが。

またこういったパニック映画ではお決まりの指示に従わない男や喚き散らす女などがお約束通り登場します。😅

そういった人間の緊急時における様々な行動が、嘘っぽく見えず、とてもリアルで生々しいです。

正直ここから何か教訓を得ると言う事や、独自の解釈は無いのですが、見終わった後に安堵感や、やるせない気持ちが深く印象に残った、と言う点で85点を付けました。
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