mingo

ガールズのmingoのレビュー・感想・評価

ガールズ(1968年製作の映画)
4.0
ベルイマン初期作「闇の中の音楽」や、シューベリ「もだえ」にも出演している人気女優マイセッテリング監督作の時代を挑発した風刺コメディの傑作。3人の女優はベルイマンファンにはたまらんのだろうか。物語はアリストパネス「女の平和」のツアー中、女性の権利獲得をめぐる困難に直面するという内容なのだが過激で洒脱で攻撃的で何よりパイ投げのシーンが印象的。鑑賞者もモロにパイを食らったような衝撃が走る。日本だったら篠田正浩あたりと通ずる画作りというのだろうか当たり前だがヌーベルバーグの影響下も存分に感じられつつ、破茶滅茶な展開と演劇的な魅せ方に唸る。現実と非現実が入り交じる大胆な形式で表現された過激な風刺性はフェミニズム観点から当時の批評家と観客の反感を買ったらしいがむしろ当時より現代にこそ観られるべき傑作なのかもしれない。次観られる機会があればオススメです
mingo

mingo