ねこ無双

星に願いをのねこ無双のレビュー・感想・評価

星に願いを(2019年製作の映画)
4.3
佐々木勝己監督の作品お初です。
ジャケから血祭りを想像して鑑賞したけど、思ってたよりはマイルド。
それでも、首ちょん、ぶつ切りなどなどハードな場面もあります。

親から捨てられた元女子高生、彼女を慕う家出少女2人の関係がメイン。
そこへ売れないお笑いコンビ、常に微笑み顔が張り付いてるウリの元締め、役に立たない心理カウンセラー、賭けボクシングファイター、空気扱いされる大学生と薄い関わりでしかなかった人たちが結末へ向けて集結してく群像劇の一面も。

この映画では青春残酷ものにファンタジーが混じってくるところが好みでした。
鎖のかけられた小屋が暗示するものは?
そして序盤からずっと静かに渦巻く主人公の怒り。
家出少女のストーリーには中盤ぎょっとさせられる展開もあり…(風呂場がとんでもない事になります)。
なぜそんなことになってしまったのか…その謎を追いながら妄想なのか現実なのか危うい世界を疾走して主人公は答えを見つけていきます。

自主映画という事で俳優陣はワークショップから選出された人も多くいるらしく、鑑賞では演技面が気になる人もいるかもしれない。
配役の中では、主人公を演じる兼田いぶきさんがとても良かったけど、もう女優引退されてしまったよう。