singer

内回りの二人のsingerのレビュー・感想・評価

内回りの二人(2018年製作の映画)
2.8
MOOSIC LAB2018の短編部門で、準グランプリ、最優秀女優賞、男優賞、ミュージシャン賞に輝いたショートストーリー。

30分という短い時間の中では、どうしてもキャラクターや物語を深く掘り下げるのは難しいものなんですが、今作の“内回りの二人”では、偶然の再会だったからこそ、それが運命的に作用して、少しだけ歯車が瞬間的に噛み合うような、そんな奇蹟の一夜の出来事が、とても上手く描かれているなぁと感心させられましたね。

自分も、夜の街をフラリと歩くのが好きで、特に初夏や、初秋の涼しい夜風に当たるのが、とても気持ちが良くて、ついつい出歩いていた頃があったなぁと思い出したりもして。
今作でその背景に流れてく、夜の都会の静かな喧騒というか、ビルの明かりや、信号機の光、タクシーのヘッドライトが入り混じる、眠ることを知らない東京の夜の雰囲気が、羨ましくなるような、そんな気分で観る事が出来ましたね。
なんか、この街を散歩してみたいなぁと、そんな気持ちにさせられました。

町あかりさんによる主題歌、「長所はスーパーネガティヴ!」。
この曲も、なんか80年代後半くらいのアイドルソングっぽいテイストが、とてもいい味が出ていて、何度も聴きたくなる、クセになりそうなポップソングだったのが印象的でした。
singer

singer