B5版

ウィーアーリトルゾンビーズのB5版のレビュー・感想・評価

3.2
予告編に惹かれて鑑賞。

世間からはみ出した少年少女4人が、家を飛び出し廃墟に屯し唐突にバンド結成するところから始まる物語。
感情の抑揚も薄いまま、重大な出来事の渦中にさえ泣くに泣けない子供たちが、
はみ出しもので、なにも持たない社会の弱者(とされる)ホームレスたちと面白可笑しく騒いで奏でる演奏シーンは最高にエモーショナル。

塵とコンクリートに囲まれた薄汚い廃墟で、ネオンも恥じるほど発光する少年少女。
そりゃなにか見出しちゃうよね。
そして大人に見つかった途端、ダッサイ衣装着せられてダッサイ番組に駆り出されるのも、あれですね。世の中ですね。

MV畑から来ただけあって、絵作りのセンスの良さは抜群。
そして自ら楽しんで作られてるのも伝わってくる。
恐らく拾えないとこにも小ネタが散りばめられており、ドンピシャのゲーム世代なら絶対何倍も楽しい心地になれるに違いない。
が、脚本が惜しい。
掴みのインパクト、出だし結構良かったのはずが、中盤から途端に話が弱くなった。頭と終わりのキャッチーさだけが浮いてしまった印象。
また、この話は哀が一応主題テーマなはずですが、苦悩や悲しみを含めた喜怒哀楽表現が感情の上澄みをさらっただけのかんたん描写なのは残念。
この良くも悪くも「ライトでポップでのんき」は邦画の独自路線としてアリなんだ!
と思ってましたが、ここへ来て「浅くて頭空っぽで愚鈍」と親和性が高いのはやはり危険では?と思い直してきた。

とはいえ、次回作もきになる監督がまた一人できた。