白瀬青

屍人荘の殺人の白瀬青のレビュー・感想・評価

屍人荘の殺人(2019年製作の映画)
4.2
科学技術が発達して、ミステリにとってはつまらない時代になりました。今や日本のほとんどの土地で携帯の電波は入り、年末年始にすら不通になることはなく、警察の来ない無法地帯の村や絶海の孤島なんてものはなく、何か災害で孤立してもすぐSNSで SOS拡散希望。
それでも警察に連絡が取れない洋館から出られない殺人事件は成立するんです--そう、ゾンビならね!

というゾンビパニック×館ミステリ。
フェスでゾンビが感染拡大し、合宿地のペンションに逃げ延びたミステリおたくの大学生達。一階まではゾンビに埋め尽くされて館から外に出られない。
そんな状況で、館の中からもなぜかゾンビに感染する人が出て、人間の犯人がいる可能性が出てくる。

面白いです。
オタク学生ノリが平気なら間違いなく楽しいやつ。可愛いオブ可愛いヒロイン浜辺美波。

ただ、日本の映画宣伝ってなんであんなにセールスポイントを潰して無難な人向けにしてしまうのでしょう。
ゾンビ映画×ミステリ×男を取り合う男と女やでええ!! と宣伝したらそういうB級映画を面白がる人の間でバズったでしょうに、青春本格ミステリですみたいなポスターと予告を打つから「こんなはずじゃなかった」と低評価を受けるのでは?
白瀬青

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