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ONE PIECE STAMPEDEのabeeのレビュー・感想・評価

ONE PIECE STAMPEDE(2019年製作の映画)
4.0
めちゃくちゃナメてました。

凄い面白かった。

私は「ワンピース」のアニメ放送が始まったころ、小学校3年生ごろ〜中学1年生ごろまでリアルタイムで原作を読んでいましたが、物語がゴールに向かって進んでいるのか、進んでいないのか分からなくなってきて、「空島編」の途中くらいで原作も全部売ってしまい読むのをやめてしまいました。マンガより音楽に夢中になってしまったのもこの頃だったので。

20歳になったころ、なんとエースが死んだというショッキングなニュースが飛び込んできて信じることができず、弟に「尾田栄一郎がキャラクターを死なせるはずがない‼︎死んだと思ってたら生きてるパターンだ、絶対‼︎」と猛抗議したところ、「あれで【生きてました】っていうオチやったらクレーム来るで、絶対ww」とあっさり否定。
ご存知の通り、エースはやっぱり死んじゃったし、ここから生き返られてもそんなチープな物語は逆に納得いきません。

まぁ、とにかく余談でしたが、エースが死んだことで私は「ワンピース」がどのような展開になっているのか気になって仕方なくなり、1〜60巻までまとめて大人買いしてしまい、それからはコミックスの発売日当日に必ず購入するほどの「ワンピース」ファンです。
私と同じようにエースが死んだことでまた読み始めたとゆう人も多いんじゃないでしょうか?

そして今作、「オールスター参戦」という謳い文句は嘘じゃありません。
出てくるキャラクターがみんな活躍できるようにストーリーの配分がとてもバランス良くされていて、前半は「最悪の世代、11人の超新星」を中心に海賊王のお宝をかけデッドヒートを繰り広げ、後半は到底協力し合わないであろう凸凹メンバーが集結し、打倒バレットを目指し共同戦線を張るという「マリンフォード頂上戦争編」を思わせる展開。

私は「11人の超新星」に好きなキャラクターが結構いて、X・ドレークとスクラッチメン・アプーが活躍していて超アガりました。
ドレークかっこよかったーー‼︎ドレーク大好き❤
後半のルフィ、ロー、ハンコック、スモーカー、サボ、バギー、クロコダイル、+αロブ・ルッチという、並んでいるのも変な面々の共同戦線がなかなか熱い。
ハンコックの存在がかなり画面に違和感を醸し出していて、それが逆に良かったです。唯一声出して笑ったのがハンコックとバギーの絡みでした。

キャラクターだけでなく、「ワンピース」のファンでさえあればこの作品が楽しめるのには理由があって、22年の連載の中で描かれてきたストーリーやメッセージがこの100分あまりの短い時間に濃密なまでに詰まっていること。
各エピソードへのリスペクト、オマージュと言えるセリフや描写がこれでもかと登場します。アニメの初期の楽曲を多く使っている辺りからもリスペクトが伝わってきます。
もうね、胸が熱くなってきますよ。

ただひとつ、どうしても納得行かないのはサボなんです。
前作の「GOLD」もそうだったんですが、革命軍であるサボの登場は若干無理矢理感が強いんですよ。サボは劇場作品だけ観てるとルフィのストーカーかな⁇wwと思えるほどに出てくる意味があるのか分からないんですねぇ、いつも。
あと、ローをえこひいきしてる感じも嫌ですww
島にいる理由が他の海賊たちと若干違う感じなのもよく分からないし、バレットに1人で挑もうとしている理由もよく分かりません。彼はそんなに熱い男かなぁ⁇
あとはスモーカーさんはあれで極秘潜入が成立しているのか⁇ww あんなに「私がスモーカーです。」って全身で言っているのに。有名な海兵のはずなのに、何故誰も気づかないww

ちょこちょこツッコミどころはあったんですけどそれでも今作が素晴らしいのは、本編が始まる前からの演出が一番大きな要因だったと思います。
本編上映前の広告から観客の気持ちを盛り上げてくれるのです。
「dTV」の広告が素晴らしかった。それを観ただけで私は涙が出てきそうになっていました。長く「ワンピース」を読んだり観てきた大人たちの心の柔い部分を的確に突いてくるんです。
本編が始まるころには、気持ちは完全に子どもになっていました。

ということで、正直わざわざ劇場で「ワンピース」観るってどうよ⁇アラサーの女が1人でww
とか思ってましたが、本当に観に行ってよかったーー‼︎
巻壱萬八拾九貰えたし。
実は「ワンピース」の映画を劇場で観たのは初めてだったので。
欲を言えば、巻壱萬八拾九で説明されているバレットの細かい生い立ちなどを本編でも描いてくれれば最高なんですけど。後から補完が必要なのは映画としてはちょっと不完全だとは思います。
そんなの分からなくても十分楽しめるし、バレットのロジャーに対して抱いていた思いや葛藤は本編だけでも十分伝わってきますけどね。
ゾロってカッコいいよね。今作はだいぶゾロのカッコよさが際立っていました。
ミホークも超カッコよかった。
まだまだ超えられないってとこを見せつけてくれる辺りが流石です。

少々ネタバレですが、最後の島「ラフテル」のアルファベット表記が出てきました。多分、マンガ本編でも一度も出ていないはず。
あのスペルから「ラフテル」という島がどういう島なのか、「ワンピース」はやはり「ラフテル」には無いのだろうと色々妄想が広がりました。

バルトロメオも出てきたし、何気にフォクシーの登場が嬉しかった。ワンピース史上最強の爆笑エピソードですからね。あとはガイモンさんが出てきたら最高だった。

そして、パンダマンは登場しすぎだ。本職は一体何なんだい、君はww
abee

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