あすとろ

宮本から君へのあすとろのレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
4.5
真利子監督、主演の池松さん、携わる人全ての熱量が最高潮に高まって産まれた作品!

主人公の宮本がどうしようもなく何もないのが良い…!
お金もない、力もない、傷ついた靖子にも気の利いた優しい言葉もかけれない……
ただ誰よりも真面目で愚直。
何もないそんな彼だからこそ挑み、勝たなくてはいけない喧嘩に挑む。

この映画は全員の熱量が素晴らしく、善人も悪人も最高の怪演でした。
主演の池松さんも蒼井優さんもピエール瀧さんも、個人的に上司役のほっしゃん。さんがめちゃくちゃ良い味で本当良かったです!
演技だけでなくレイプや飲酒の強要に近いアルハラなど一種の社会問題も切り取っていて、サラリーマンの方々はより感情移入しやすいと思います

喧嘩シーンは下手なSEを使わず生々しく痛々しい骨と骨がぶつかり合う音が響き、一ノ瀬ワタルさんと池松さんの本気の“喧嘩”はずっと手に汗握るほどの凄さでした。
どのシーンを切り取ってもある種演技を超えた「宮本」や「靖子」のとある期間のドキュメンタリーにも思えるくらいのアツい映画でした!

9月後半に公開してからミニシアター系を転々としながら未だに公開を続けている作品ですが是非、映画館で熱量を体感してほしいです!
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