あすとろ

DUNE/デューン 砂の惑星のあすとろのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
5.0
この運命は、まだ始まったばかり…

※ストーリーはFilmarksに記載されているため省略させて頂きます。
Twitterでも感想を投稿しています→https://twitter.com/a_stro_07/status/1448823462223441932?s=21

「究極の映像体験」の言葉に偽りなし!
最高の2時間40分でした!

やはりドゥニ・ヴィルヌーヴの作家性がしっかりと発揮されていて、前作の『ブレードランナー2049』の時にも感じましたが作品自体の知名度だったり世界観に飲み込まれずしっかり「描きたいものを描く」という芯の部分は貫かれていました。
どうしても続編ありきで物語が進む上に、所謂「序章」的な部分で本編が終了するため観終わったあと「なんじゃこりゃ?」となりやすい作品ですし、それ故に評価も最高or最低みたくきっぱりと別れます。
ただその評価を見て「観に行くのやめようかな~」となるのは勿体ない…!
丁寧に描かれていくキャラクターのストーリー、細部まで作り込まれている美術と世界観、そしてそれを余すところなく鮮明に映し出すIMAXの映像。
全て見事に混ざり合い、「このコロナ禍の中でとてつもないSFシリーズが生み出されたな」と思えることでしょう!

過去作を交えた「ドゥニの作家性」を褒めている方は多いですが、個人的にそれを抜きにしても「一人の主人公が“主人公”として目覚める物語」としても上手く作られていたな、と感じました。
「王家の血筋」という逃れられない宿命と砂の惑星で巻き込まれる陰謀によりポールは窮地に立つものの、そこから砂の惑星に住むアラキスの民と出会い自分への宿命を塗り替え進む流れ。
「家族仲めっちゃ良い版エヴァンゲリオン:序」みたいな感じで、いかに主人公としての彼は物語の“主人公”へと目覚めるのかというのが描かれていてシンプルに話としても見応えがありました。
また本編尺が長い分しっかり丁寧に描いてくれるため非常に飲み込みやすかったですね。

恐らく11/4以降はIMAX含めたDUNE自体の上映回数が一気に減るので是非劇場で、あわよくばIMAXで堪能してほしい1作。
合う合わないはあるものの観る価値のある作品です、是非ご覧あれ!
あすとろ

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