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無垢なる証人のkazu1961のレビュー・感想・評価

無垢なる証人(2019年製作の映画)
4.3
▪️Title : 「無垢なる証人」
Original Title :「Innocent Witness」
▪️Release Date:2020/01/24
▪️Production Country:韓国
🏆Main Awards : ※※※
🕰Running Time:129分
▪️Appreciation Record :2020-244
▪️My Review
よく出来た作品です。“自閉症”とはどんな病気なのか?その偏見を解く事、そして主人公の弁護士としての野心か正義か、自分の生き様を見つける事、この二つのテーマを見事に昇華しています。
法廷ドラマであり、サスペンスであり、ヒューマンドラマであるけれど、自閉症に対する無知から来る世間の偏見に主眼が置かれています。
“足の不自由な人と同じ目線に立つにはどうしたらいいか。。。自分の世界から出ない人には、その世界に入って行けばいい”“普通と違うことが、必ずしも劣っているとは限らない”“自閉症でなかったら、ジウではない”作中にある台詞は自閉症をあくまでも一つの個性として捉えています。
とにかくストーリーがしっかりしていて少しの笑い、少しの涙があって心が洗われるいい作品だと思います。
一方で、法廷ドラマとしても見応えたっぷりです。中盤過ぎ、どうにも容疑者のおばさんの動機がいまいち掴めないなと首を傾げたタイミングで驚きの展開を迎え、そこから目が離せない怒涛のクライマックスに向けて突き進むその展開も秀逸です。
そして、何よりキャスティング。『私の頭の中の消しゴム』『アシュラ』をはじめ、アクションからラブロマンスまでジャンルを問わず韓国映画界を牽引する実力派俳優チョン・ウソンが殺人容疑者の弁護士役を務め、正義と野心に揺れる人間臭いキャラクターを熱演しています。さらには『神と共に』シリーズの明るく愛らしい冥界の使者ドクチュン役で一躍スターダムにのし上がった子役出身の女優キム・ヒャンギが、特有のピュアな魅力と繊細な演技で物語にリアリティを加え、まだ十代とは思えない幅広い演技力に称賛です。ほんと天才の演技ですね!!
本作は、「第5回ロッテシナリオ公募展」で大賞を獲得したシナリオをもとに、『戦場のメロディ』『ワンドゥギ』をはじめ社会に向けた温かい視線を描く繊細な演出力に定評のあるイ・ハン監督がメガホンを取っています。殺人容疑者の弁護士と唯一の目撃者である自閉症の少女、決して出会うことのなかった二人の特別な心の交流をドラマチックな事件と新鮮なキャラクターで描く温かな感動作に仕上がっています。
物語は。。。
長い間、信念を貫いてきたものの、現実と妥協して俗物になることを決めた民主弁護士会出身の弁護士スノ。自身の出世がかかった殺人事件の弁護士に指名されると容疑者の無罪を立証するため、唯一の目撃者である自閉症の少女ジウを証人として立たせようとします。自身だけの世界に入り込み、意思疎通が難しいジウ。スノは事件当日に目撃したことを聞くためにジウのもとを訪れますが、まともにあいさつもできません。だが、あの日のことを聞き出すためにジウと心を通わせていく努力をするスノ。少しずつジウへの理解を示していくが、2人は法廷で弁護士と証人として向き合うことになりますが。。。
またまた素晴らしい韓国作品がひとつ増えました!!

▪️Overview
「私の頭の中の消しゴム」「アシュラ」のチョン・ウソンが、正義と野心の間で揺れる弁護士を演じたヒューマンドラマ。「第5回ロッテシナリオ公募展」で大賞を受賞したシナリオを「戦場のメロディ」「優しい嘘」のイ・ハン監督のメガホンで映画化し、殺人容疑者の弁護士と、事件の目撃者で自閉症の少女の交流を描く。信念を貫くことをあきらめ、現実と妥協して俗物になることを決めた弁護士のスノは、出世のかかった殺人事件の弁護士に指定される。容疑者の無罪を立証するため、唯一の目撃者の少女ジウを証人として法廷に立たせようとするが、スノは自閉症で意思疎通も難しい。事件当日のことを聞き出すためスノと心を通わせことに努めるジウは、次第に彼女のことを理解するようになり……。スノ役は「神と共に」2部作で注目された若手女優のキム・ヒャンギ。(引用:映画.com)

出演はチョン・ウソン、キム・ヒャンギ、イ・ギュヒョン、チャン・ヨンナム、ヨム・ヘランなど。
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