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任侠学園のkuuのレビュー・感想・評価

任侠学園(2019年製作の映画)
3.5
『任侠学園』(にんきょうがくえん)
2019年 119分
作家・今野敏の小説『任侠シリーズ』
1『任侠書房』(2004年)既読
2『任侠学園』(2007年)既読
3『任侠病院』(2011年)既読
4『任侠浴場』(2018年)既読
5『任侠シネマ』(2020年)図書館待ち
の第2作目原作の実写化。
『任侠シリーズ』は今野敏にしては珍しい?コメディでサクッと読めますしお勧めっ!読書好きさんには物足りないかなぁ。
扨、お話は。
経営難の仁徳京和学園高校に、昔気質のヤクザ一家・阿岐本組の阿岐本組長(西田敏行)やナンバー2の日村(西島秀俊)らが新しい理事としてやってくる。
見た目が怖く荒っぽいが、義理人情を重んじる彼らの言動に、少しずつ周囲の空気が変わっていく。あるとき、学校の乗っ取りをもくろむ欲深い連中が策略を仕掛けてくる。。。果たして!

ガチ任侠人情モノ映画かって云えば違うやろって突っ込みは避けれんけど、任侠人情モンにかなり寄せた作品かな。
今作品のヤクザモンのやりとりで見て、何かこれは人生に役に立つっ!!て所よりも笑えてホンワカ感じる作品すね。
西田敏行や西島秀俊って俳優さんの名演と裏腹なライトなストーリー感は小説の雰囲気にあってるかなぁ😊
ただ、小説の任侠シリーズの勧善懲悪落ちに繋がる面白さの一つに組長がアチコチの親分さんに名前が売れとる(顔の広さ)があるんやけど、この点が余り描かれてないのが残念すね。
小生は実写化にはシブ目やけどまずまず面白かったっす。
私的の余談ながら、
任侠映画のテーゼてのは前近代の古き善き義理と人情。
対するアンチテーゼは、スクリーンから漏れ聞こえる義理とか、人情だとか、そないなモン振りかざす人はアカンてな感じかな。
知識にもとづいて理性的に行動しろとかも加わるんやろな。
前近代任侠映画のアンチテーゼたる近代主義の多くのVシネマ系任侠映画は、所詮は表層を飾っていたものに過ぎず、小生には血の流れない肉でしかないかな。
加えて、知性や理性を剣とかざしてる近代Vシネマ任侠映画がいかに人間社会に害毒を流してるか、確かにエンタメとしてはオモロイのもあるし、小生もアホみたいに観てるし書いてて矛盾は感じますが。
義理とか人情とが、人間社会にとっていかに大切なものであるかって大層やけど、この作品は近代映画ながら前近代任侠映画の毛並みはあるし楽しめました。
馬鹿馬鹿しいと笑われてもまぁ義理と人情、ほんでお節介はやいていこうっと。
仕事スッかなぁ☀️サボりながら。。。
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