ベイビー

フォードvsフェラーリのベイビーのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
3.8
いやー、面白かった。

「フォードvsフェラーリ」って言うから、てっきりマット・デイモンとクリスチャン・ベールがそれぞれのチームに分かれて、ライバル同士で闘うお話かと思ってたのですが、かなり胸熱の友情物語でしたね。

話の進め方が上手ですよね。クライマックスのル・マンに向けて、人間模様とか、プライドとか、友情とかが丁寧に折り重なっていくんです。

何というか「プロジェクトX」というか「下町ロケット」というか、そんなゼロから努力で勝ち上がって行くようなドラマの構成があって、それで「半沢直樹」みたいな組織内でのいがみ合いもあったりして、何だか池井戸潤さん原作作品みたいで、とても面白く観ることができました。

それでもってル・マンのカーアクションをあんなにカッコ良く魅せてくれるんですから、本当に最後まで堪能できる作品でした。あのスピード感がある映像、カメラワークなどの撮影技術の高さもあり、陰湿なドラマもあり、見どころが盛り沢山でした。

あと、クリスチャン・ベールの役になり切る演技は素晴らしいですね。マイルズという人物像が直球で伝わるような感じで、決して品は良くない天才肌を上手く演じられたと思います。

そしてマット・デイモンの安定した演技力。クチャクチャ音をたてないガムの噛み方が最高でした。

それにしてもフォードの腐り切った体制は何なのでしょう? 本当に腹が立ちます。トップがそんなんだから企業が落ちぶれてしまったんですよね。きっと…

絶対フォードなんか買ってやんない!
買うなら絶対フェラーリ買ってやる!

言うだけはタダですから一応言っておきましたけど。あ〜、本当にアイツらに「ギャフン」と言わせてやりたい後味の悪さが残ります…
ベイビー

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