ハマジン

青い鳥のハマジンのレビュー・感想・評価

青い鳥(1918年製作の映画)
3.5
初期サイレントの本作の段階ですでに、映画手法の大半が洗練を極めていたことに今さらながら驚いてしまう。ディゾルヴの継ぎ目とか全然わからん。
奥行きのある空間に紗を多用した柔らかく繊細な質感が、独特の童話的空間を効果的に作り上げている。特に「生まれる前の子どもたち」のシーンが圧巻で、子どもの群れを半透明のヴェールですっぽり覆うだけで、ここまで「この世ならざる者」感が出てくるのがすごい。
亡くなった祖父母の家が画面左奥の暗闇からフェードインしてくるくだりも、ゾッとするほどの美しさ。
ちなみに息子は『キャット・ピープル』のジャック・ターナー監督。
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