いやーーすごくいい時間でした。おもしろかったなあ。しかしこれは点数低いのも納得ですね!笑!人にはなかなか勧められません!😂
ジム・ジャームッシュが撮ったゾンビ映画ってだけでワクワクが止まらないわけですけども、しょっぱなからカントリー調の牧歌的なテーマ曲に乗せて、オフビートでシュールでかつ何でもありなストーリーが始まり、開始早々心掴まれます。まだゾンビが出てないのにおもしろすぎる!!これどうやってゾンビ物になるの?どう"まずい結末"にするの!?吸引力の高い作りです。
その後お待ちかねのゾンビが登場してからも、ふざけてるんだか真面目なんだかわからない(いや絶対ふざけている)、ツッコミ不在のゆるゆるゾンビパニックが繰り広げられます。地球の自転軸がずれたからゾンビが発生したというロジックもさっぱりわからないし、月が紫色に光るのも意味不明。遺体発見時の天丼も、アダム・ドライバーが乗るちっちゃいスマート車も、住民たちの察しの良さもアバンギャルドな死化粧も、どれも絶妙なおもしろさ。上質とおふざけの絶妙なハンドル捌きで楽しませてくれます。さすが監督、レベル高いです。これ3時間くらい見たい〜〜。
実際この映画、低評価つけた人だって8割くらいの時間は楽しめたんじゃないでしょうか!?残り2割でとんでもない展開になってしまうわけですけども…
そんなわけでカオスな超展開を挟み、最終的には消費社会の批判なんかにも繋がって、物語はわちゃわちゃ〜と終幕に向かうのでした。
私はラストの社会派メッセージすらまるごと冗談と受け取ったほどの軽いテンションで鑑賞したのでかなり楽しめましたが、しかし同時にもったいなくも感じましたね。これガチのゾンビ物として展開もオチもしっかりあって、そんで尺も3時間くらいあったら、めちゃめちゃ名作なエンタメ映画なのでは!?そのくらい前半のおもしろさが尋常じゃなかったです。うう、お門違いかもしれませんが、1回ガチのやつ撮ってほしいな…!