2020年劇場観賞1作目。
ずっと前から話題になってたので公開されたらすぐ観に行ったはず。
話題通り、とてもよくできていて観ていて全く飽きなかった。
カメラワーク、光のバランス、脚本、演出。どれも素晴らしく隙がない。何でこんなに完璧なんだろう、と不思議に思うくらい。
個人的にはこの作品における対比の描写がとても好き。
狭く汚く臭い(映画ではわからないはずの要素なのに何となくわかるのがすごい)半地下と光が照らし広く高級な富裕層。
上と下。
貧困と金持ち。
雨が流れるところと降るところ。
明日着る服さえ困る半地下と、欲しいものは片っぱしからカゴに詰めていく富裕層。
全てが切なくて可哀想に思えるんだけど同時に笑えてくる。不思議なバランスだった。
個人的には金持ちの奥さんが素晴らしい。容姿端麗で気品があるのに、頭のオツムは弱そう、というのがすごいあるあるな感じで笑
実際にそんな人に出会ったことはないはずなのに既視感を覚えるのはすごい。
そして別ベクトルで強烈だったのは世話役の婆さん。
話が一気に転換するきっかけはこのババアのインターホンからだった。
インターホンの小さな画面いっぱいに悲壮感漂う雨に濡れたババア。強烈!笑
あとネタバレになるから詳細を書けないけどあるおっさんが階段を上がってくるところで、階段の1番上の床からのカメラで上がってくるおっさんの頭が見えてくるあのシーンはいよいよお出ましだ!という意味ではゴジラ対メカゴジラのまだゴジラの皮を被ったメカゴジラが山からヌーっと出でくるところとカメラも出方のスピードもまんま一緒だったから、監督に聞きたい笑
とにかく観て損はない素晴らしい作品