ドント

新感染半島 ファイナル・ステージのドントのレビュー・感想・評価

3.7
 2020年。あけましておめでとうございます! 映画館はじめはゾンビ映画! いやーめでたい! ゾンビ禍で荒廃した韓国で「アジアいち不幸顔が似合う男」カン・ドンウォンがアンニュイな顔をしつつ頑張るアクション活劇。 
『新感染』の続編は『エイリアン』の1と2の如くにアクションマシマシ、無数のゾンビに荒れた街の無法者どもに銃撃戦にカーアクションやゾンビコロシアムやらなんやらとにかくいっぱい詰め込んで110分くらいでぶっちぎった力任せ映画。新要素とお約束を丁寧に積み立ててゾンビ映画に新基軸をもたらした1のことを忘れ去って乱暴狼藉大爆走。あまりの走りっぷりに「ばかだなぁ!」と思いつつ終始ニコニコしてしまった。 
 クライマックスのスローモーション&エモーション演出が前作からまるで変化・進展してなくてこれは減点である。前作ならともかくこの痛快な内容でコレはコテコテすぎるんよ! 胃もたれするんよ! しかし推し(カン・ドンウォン)の美麗な苦悶&憂い顔がそれを中和してくれる。軍人さんなのでアクションもバッチリで超かっこよかったけど、もうちょい上手く撮ってほしかったネ。
 最悪な時期にこんな縁起でもねぇ邦題で公開されたことにすらカン・ドンウォンの憂いパワーを感じずにはいられない。ともあれ海外でも崩壊した母国でも、男も女も子供も問わずガッツリ生き残っているコリアン・タフネスを観て元気をもらえた。ありがとう、いい映画です。
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