磔刑

見えない目撃者の磔刑のレビュー・感想・評価

見えない目撃者(2019年製作の映画)
3.0
オススメ度☆☆☆
特別悪くは無いが良くもない。
ハリウッドでよくある猟奇モノだが、日本で作ると邦画特有のモッサリ感がどうしても出てしまう。
この手のジャンルの中でも特筆すべき点も特に無いので率先して見るには値しません。暇つぶしには悪くない出来ではある。
<以下ネタバレあり>









端的に評すると日本映画特有のもっさり感が足を引っ張っています。

原作は韓国映画らしいですが、源流は明らかに『羊たちの沈黙』や『セブン』でしょう。それを日本流に調理すること自体は悪くは無いですが、原材料と調理方法のミスマッチが目立っていると感じた。

まずはセリフで盛り上がりを強調する点が情緒を台無しにしている。

作品全体はドライな雰囲気だし、事件に真実味を与えるリアルスティックな作りだ。それは先述の源流をなぞっていると言える。
しかし、連続殺人犯のサイコ野郎相手に老刑事が「定年になったらやりたいことが〜」とか。クライマックスでサイコ野郎が主人公に対して「お前も俺と同じだー」とか、それへのアンサーで「私はどーたらこーたら」とか。弟の形見で一矢報いる時にわざわざ「私に力を貸して…」みたいなリアルでは言わないだろっていう臭っさいチープなセリフが頻繁に繰り広げられて興醒めする。

更には老刑事の老後の話もそうだが、伏線の張り方が下手というかバレバレ過ぎて「うん、まぁそうだろうね」としか思えない。
主人公が弟のは墓参りに行けないのも、最後に墓参りに行って終わるんだろうなとか。バディの男子高校生の将来の目標が無いのも、あぁ…最後は警察を目指すんだろうなとか。催涙スプレーや弟の形見、その他諸々のその後の展開が容易に想像できてしまう露骨過ぎる伏線によって、驚きやカタルシスが無くなってしまっている。

大体この2つの大きな要素で、重くて暗くてリアルスティックな話しが途端にありがちな日本の安っぽいドラマ感が出で残念だった。

真犯人が判明してからはキャラクターの死や身の危険や犯人のアジトへ侵入するなど、話に緊迫感が出ているはずなのにカット割やテンポ、謎行動?展開の遅さ?などの細かい要素が積もり積もって疾走感が全く無いのが観てて凄く退屈に感じられた。
確かに全く不必要なシーンやセリフは無いが、この程度の内容なら90分程度にまとめるのがベターで、その中で取捨選択すれば自ずとスピード感や緊迫感は作り出せたのではないかと思う。


今作の良かった点は

猟奇シーン頑張ってた。

やたら殺意の高い犯人。

ワンワン可愛いの三本です。

来週も見てくださいね。

じゃんけんポン‼️✌️‼️

うふふふ🤗
磔刑

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