kuu

ANNA/アナのkuuのレビュー・感想・評価

ANNA/アナ(2019年製作の映画)
3.8
『ANNA/アナ』
原題Anna.
映倫区分PG12.
製作年2019年。上映時間119分。

『ニキータ』や『LUCY ルーシー』とか、戦う美しきヒロインを主人公にした作品を数多く手がけてきたリュック・ベッソン監督が、ロシア出身のサッシャ・ルス(Diorの人気フレグランス『ディオール アディクト』のCMで注目を集めたスーパーモデルでもある透明感ある女子、シャローズセロンもDiorのCM出てたがシャローズセロン妖艶なら彼女は太陽みたいかな)を主演に迎えてメガホンを取ったフランス・アメリカ合作アクション。
アナ役のルスのほか、オスカー女優のヘレン・ミレン、ルーク・エバンス、キリアン・マーフィらが脇を固める。

1990年、ソ連の諜報機関KGBによって造り上げられた最強の殺し屋アナ。ファッションモデルやコールガールなどさまざまな顔を持つ彼女の最大の使命は、国家にとって危険な人物を消し去ることだった。
アナは明晰な頭脳と身体能力を駆使し、国家間の争いをも左右する一流の暗殺者へと成長していく。
そんな中、アメリカCIAの巧妙なワナにはめられ危機に陥ったアナは、さらに覚醒。
KGBとCIAがともに脅威する究極の存在へと変貌していく。

今作品は、2011年の映画『ハンナ』とリメイクのドラマ版『ハンナ ~殺人兵器になった少女~』のロシア版かと勝手に思い込んでたけど、
こちらは『ANNA』
あちらは『HANNA』やった😤。
それはどうあれ嵌まりました😤。
作品のはじめの方はリアリティ番組『アメリカズ・ネクスト・トップ・モデル(ANTM)』のフランス版みたいで、美しきネクストモデルが一杯😤はぁまるで花園の宝石箱やぁ~美人さんグッモーニーン!(彦摩呂風に😤)

今作品は、脚本家、プロデューサー、監督リュック・ベッソンが、この映画の製作中に性的不正行為を行ったとして9人に告発された。
証拠不十分として不起訴やったそうやけど、スタジオと配給会社は、その後、この映画から距離を置き、公式上映をせず、最低限の宣伝しかしないで公開したそうで、加えて、新型コロナウイルスパンデミックときたら、モデルから女優に転身したサーシャ・ルスのブレイクのきっかけとなるはずだった本作品は↓↓。
全世界で3,000万ドルの興行収入にとどまり、前作の興行的失敗作『ヴァレリアンと千の惑星の街』ですでに苦境に立たされていたベッソン監督のEuropaCorpメガスタジオの終焉を意味することになったそうな。
映画は一発当たるとエグいが、逆も然り、👓️さだまさしさんも、映画『長江』で過去30億円近い借金を抱えたそうやけど、破産せず完済したそうやし、『火のない所に煙は立たぬ』生活を改めて頑張って善き作品を作って監督。(何でか上からになってもた。)

扠、今作品ですが、サッシャ・ルスの贔屓目過多気味かもしれないけど、骨太のアクション、解き明かされたパズルのようなプロット、そして素晴らしい才能を実現したアクションスリラーでした。
プロットは、アレックス(ルーク・エヴァンス)にKGBに参加するようスカウトされたアナ(サーシャ・ルス)を描いてる。
ほんでもって暗殺者になったアレックス、それをCIAのレニー(シリアン・マーフィー)が追うというストーリー展開。
勧誘を受けたアナは、苦しい生活から抜け出し、自由を手に入れて新たな人生を歩みたいと願っていた。
スカウトされた蓮っ葉な雰囲気から、プロカメラマンの前に立ったアレックスにはドキッとさせられキュンです❤️。

今作品のプロットは少し複雑かもしれませんが、すべてのシーンが組み合わされば、最後にはすべてが理解できる。
いくつかの紆余曲折を乗り越えた後に、すべてが理解できました。
今作品は、タイム・ジャンプであちこち飛び回るのが、やや難アリかな。
あるシーンやと、数ヶ月前にジャンプ。
あるシーンでは数ヶ月前にジャンプし、次に数年後にジャンプ。
また別のシーンでジャンプ。
ただ、ストーリーがプロットのねじれで満たすかのように。
アクションシーンはエキサイティングで楽しいもんでしたし、サーシャ・ルスは悪女のようなキャラを演じてました。
それは、彼女がダメなジャンキーと一緒に暮らしているところから始まり、KGBにスカウトされて、モデルツアーに潜入するまで。
彼女はある意味、『ジョン・ウィック』の女性版と云えるかな。(勝手に)。
彼女は、ホンマ美し~く、冷酷で、戦闘能力も高い。
サーシャ・ルスの演技もよかった。ルーク・エヴァンスも彼女のリクルーターを演じていて嵌まってた。
脚本・監督のリュック・ベッソンは、アナをうまく演出したし、『プロフェッショナル』、『アトミック・ブロンド』、『レッド・スパロー』、『ジョン・ウィック』とか、他の暗殺者ものの映画に似ていないことはないかな、せやし、そないな系が好みなら嵌まる素養はあると思います。
また、エリック・セラによる音楽も素晴らしいものでした。
この種のアクション映画のために、1980年代の音楽を維持しているような気がします。
全体として今作品は、良いアクション・スリラーでした。
筋書きは、ストーリーのタイムジャンプさえ乗り越えられれば良いが、そうじゃなきゃ好まれない作品になるかな。 
エンタメ性が高く、刺激的で、ちょっとしたひねりが効いていて、見応えのあるアクション映画に仕上がっていました。
kuu

kuu