ミュージシャンの伝記映画やミュージカルや音楽の道を志す映画は数あれど音楽に触発され作家を目指す映画は珍しいのではないでしょうか。
ロケットマンのように実話の中にミュージカルを取り入れた遊び心は少なめですが実話を元にしているので実話補正がかかりブルーススプリングスティーンを全く知らない1980年代おたまじゃくしにもなっていない私でも飽きずに楽しめました。
平凡なパキスタン移民のジェイクギレンホールっぽい主人公が友達の薦めによりブルーススプリングスティーンというアーティストを聴くことでやる気スイッチを押され筆が乗る青春映画です。
このブルーススプリングスティーン略してボスの影響力に主人公が答えるわけですがその描き方が青臭いというか昔を思い出させますね。
すぐにボスの歌詞を会話の中で引用したり校内の放送室を乗っ取りボスを流し聴いて聴いて~と自己顕示欲が暴走していました。
高校の教室でいましたよね、昼休みにガラケーから爆音で自分のイチオシの音楽を流す奴、当時はうるせぇんだよバカと思っていましたが好きなアーティストを見つけたらそういう気持ちにもなるんですね。
わかりますよ知ってほしいんですよウチの心動かしたんこの人たちやで!!と。
当時はそんなにsnsとか無かったですからね。
でも大人になりなぜ他人に聴かせなければならないのか自分だけが好きでいいじゃないかむしろファンが減った方がチケット当選確率あがるじゃないかと私利私欲に走ってしまいがちです。
ただ主人公の歌詞に影響される部分で言うと私もミスチルを知り始めた時は桜井氏をイエスキリストかメシアか救世主かまさに神の代弁者のように説教を聴いている感覚でしたよ。
ラルクが1番好きですがラルクはなに言ってるかわからない時がありますからね。
そんなこんなで主人公は女性と恋して白人にパキ野郎と言われて差別を経験しまた英国に差別意識を持つ父親にボスは聴くな英国の大学には行かせないなど波瀾万丈な展開になっています。
主人公を後押ししてくれる学校の女性の先生どっかで観たことあるなと思ったらペギーカーターじゃないですか。
主人公は羨ましいですな。