このレビューはネタバレを含みます
ナポリ在籍時を中心にマラドーナの半生を辿るドキュメンタリー。私がマラドーナを知ったのはもう少し後で、既にお騒がせキャラになりつつあった頃。
映像は完全に当時のもので、そこに適宜現在のインタビューが重なります。良い素材がよくこれだけ残っているものだと思いました。流石はスーパースター。
彼自身の物語性の高さが、そのまま物語として提示されていました。その分流れに沿わな点は省かれていました。
ナポリ移籍の経緯や、'90年のナポリ市民、イタリア国民との関係悪化については具体性に欠けていました。セビージャへの移籍やボカ復帰も語られず、引退の様子も映らず。終盤のTV番組への出演も、いつのことなのか分からず。
せめて代表監督時代には触れて欲しかったです。言わなくてもご存知でしょう、というような編集になってましたが。
試合映像もふんだんに当時の興奮がそのまま伝わるようで、マラドーナの陰陽双方に光を当て、彼の魅力がよく伝わってきた秀作でした。