サラリーマン岡崎

性の劇薬のサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

性の劇薬(2020年製作の映画)
3.9
BL×R-18×SM×監禁という、話題性溢れるテーマを打ち出してきた今作。
そういうアブノーマルなものに僕も引っかかっちゃったよね。
主演の方は大半全裸だし、精液めっちゃ映す(偽物だと思うけど)し、いきなりエネマグラの説明から入る本作はちゃんと最後はBLで終わるのもある意味良かった笑。
園子温とかの宣伝で使われるような残虐性を武器にしながらも、
上辺な内容で終わらせない。
(物語の内容というより、企画やつくりの話です。原作ファンの方には申し訳ないですが、物語の内容はそんなに濃くはないです笑)

死のうとしていた主人公が、
ア●ルや乳首を開発され、性欲の目覚めとともに、
心というより、体が生きたいと思う。
そして、調教する男が抱えるBLによくありがちな設定の過去と主人公の性が生になることが重なり、結ばれる?(二人は恋仲になったのかは疑問、ただ、お互いがいないと生きていけない存在になったのは確か)BL的展開。
そして、意外とカメラワークもしっかりしてるなと思って監督の過去作を観たら、ピンク映画出身の職人さんなのか!
ちょっと古めかしい演出が粋でした。
そういうところも企画として、よく考えられてるなと感心。

でも、ありきたりなBLを描くのではなく、
R-18として、宣伝もしにくい中で、
この挑戦をしたのはとても素晴らしいと思う。
金のために映画化したのではなく、
ちゃんと製作陣の意気込みが見えたことが、
とても良かった。