翔海

音楽の翔海のレビュー・感想・評価

音楽(2019年製作の映画)
3.8
この音がおれたちを突き動かす原動力。

高校生の健二は太田、朝倉と放課後はゲームをしてたまに他校に殴り込みに行くどこにでもいる街の不良高校生であった。夢中になれることが無い3人だったが、健二の思いつきからバンドを組むことに。一度も楽器を触れたことない3人はたまたま健二が盗んだベースと学校から盗んだドラムとベースで試しに音を出してみる。その瞬間、彼らが感じたことは皆同じであった。ぎこちない音楽でも彼らのバンド古武術は音楽に熱中していた。誰からもベースとドラムを教えて貰わずに独学で奏でる音楽に同級生の亜矢や古美術の森田たちは魅力される。ひょんなことから街のロックフェスに参加することになった古武術であったが、フェスが迫る中で健二がやる気を無くしてしまう。バンド古武術は解散の危機を迎える。バンド古武術の存亡はいかに!?

監督:岩井澤健治さんの努力の結晶。
7年の歳月をかけて4万枚を超える作画を書き上げて監督、脚本、編集全てを一人でしたというからかなり驚かされた。独特なストーリー展開や個性的なキャラクターに背景まで全て岩井澤監督の世界観である。そんな世界観に不良高校生が音楽と出会う物語。科学的変化が相まって素晴らしい作品ができたと思う。所々ツッコミどころがある作品だけど、私には響いた。

音楽を始めるきっかけなんて思いつきからでも始められる。
健二が拾ってきたベースをきっかけにバンドを組んだ古武術だが、楽器の知識がない彼らはギターが一人もいないベース二人とドラムの変わったバンド。そんなことにも気にせずに音楽に夢中になる彼らの姿こそ音楽を愛しているんだと感じた。ベースを自ら叩き折った健二はリコーダーでフェスのステージに上がってセッションする姿なんて音楽に決まりなんてないと言うほどのインパクトがあった。それに賛同するようにセッションする古美術。森田が良い味出していた。MVPは森田w
翔海

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