翔海

ミラクル・ニール!の翔海のレビュー・感想・評価

ミラクル・ニール!(2015年製作の映画)
3.5
全知全能の力は、冴えない中学教師に与えられた。

平凡な毎日を過ごす中学教師ニールは、知らぬ間に地球の存亡をかけた実験の被験者となる。
彼に与えられた力は全知全能、どんなことでも唱えて右手を振るだけで叶う力。同僚との会話で「自分のクラスが宇宙船に襲われて消滅すればいい」と口にした直後にクラスは謎の爆発によって消滅する。不可解なことは家に帰っても起きることを不思議にニールは色々なことを試してみた。次第にニールは私利私欲の為に力を使ってゆくが、全知全能の力があることは良いことばかりではなかった。

しょうもない内容なのに何故か見入ってしまっている。
サイモン・ペグは英国コメディ映画の印象が強く、シュールな役が多い気がする。ゾンビによって滅びた世界や事件を追う警官など多種多様な役をこなし、どれも哀愁漂う雰囲気が彼の魅力である。ヨーロッパのコメディ映画ってアメリカとは別物。アキ・カウリスマキ監督のレニングラード カウボーイズ など特徴的なものから英国のジョーク要素のコメディなどクスッと笑えるものが多く好きである。小ネタとかは好きだけど、物語の展開があれきたりだったのが少し残念。

ロビン・ウィリアムズ
沢山の笑いと勇気をありがとう。
私が映画にハマるキッカケになった俳優は、紛れもなくロビン・ウィリアムズであった。初めて彼の作品を観たのは20歳の時、「いまを生きる」だったのを覚えている。そこからロビン・ウィリアムズのことを尊敬をして、彼の出演する映画ばかりを見ていた時期もあった。しかし、ロビン・ウィリアムズを深く知ってゆく中で彼が自殺によって命を絶っていたことを知った。それは、私がロビン・ウィリアムズを知った三年前であった。私は彼のことを過去の映画の中でしか知りえなかったのだ。ロビン・ウィリアムズという人間を尊敬しているのに、生涯で出会うことの出来ない運命を呪った。けれど、ロビン・ウィリアムズは未来に自分の栄光を残していった。それは、偉大なことでありこれからロビン・ウィリアムズを好きになってゆく人も増えるだろう。

どんなに強い人間だって弱さはある。鬱病というのはどんな病よりも恐ろしいと私は思う。悩みは一人で抱え込める量は決まっているから、吐き出してリセットしないと危険だ。私も身近な人を鬱病で亡くしているから怖さを知っている。辛いときにそばにいてあげれる優しさを、誰かの支えになれるような強い人間に私はなりたい。
翔海

翔海