mimitakoyaki

EXITのmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

EXIT(2019年製作の映画)
3.9
笑いあり涙ありのサバイバルパニック映画。
都心部で大量の毒ガスを散布するというテロ事件が発生し、街中が大パニックに。
主人公のヨンナムが、ロッククライミングの技術を駆使して、家族や片思いの彼女を必死で毒ガスから守ろうとする話です。

もうわたしゃ高いところが苦手なので、ビルの壁をよじ登るだの隣のビルに飛び移るだの、もう怖くて怖くて手汗が止まらん!
映画館である事を忘れて何度もヒィィィッて叫びそうになりました。

毒ガスがどんどん拡散、上昇してこっちへ向かってくるので、その毒ガスから逃れないといけないし、ガスマスクで防御できるのも10分だけだし、その辺にある物を使って幾度となくピンチを脱していくんですけど、そんな恐ろしい状況なのに笑いどころもたくさんあって、ほんとに楽しく見れました。

このヨンナムを演じるのがチョ・ジョンソクで、「建築学概論」と「あの日兄貴が灯した光」の2作しか見てないですが、散々笑かされたのでしっかり記憶に残る俳優さんで、他の作品ではもしかしたらアクションやら悪役やらシリアスなドラマもやってるかもしれませんけど、わたしの中では愛すべき最高のボンクラなんですよ。

今回もクライミングしか取り柄のないうだつの上がらない実家暮らしのニートで、決してイケメンの惚れ惚れするようなスター性のあるカッコ良さではなくて、三枚目な役回りですが、このボンクラが本気出して必死で頑張るところがいいし、人の良さとか人間的な魅力があって、めちゃくちゃ好感が持てました。
チョ・ジョンソクの株が激上がりです。

毒ガス発生時に居合わせた後輩のウィジュは少女時代のユナが演じていて「コンフィデンシャル 共助」でもそうだったけど、今作でも可愛いの♡
ただ可愛いだけじゃなくて、思い切りの良さと、自分の事より人を助けるために奮闘するのがかっこいいんですよね。

そんな2人の魅力がいっぱいだったし、韓国映画らしく家族の物語にもなっててジーンときたり、最後までハラハラドキドキしながら楽しめました。

それにしても、韓国では長年にわたって北朝鮮との戦争に備えてきてたわけで、だからガスマスクなんかも常備してあったりするんでしょうね。
兵役に就いたりもしてるので、ある程度鍛えられてたりするところもあるかもしれません。

クライミングやドローン、YouTubeでの実況なども上手く取り入れて、イマドキの作品だなと思いました。
おもしろかったです!

115

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2回目: 2021.9.11

「賢い医師生活2」が最高すぎて、チョジョンソクの素晴らしさを再認識さているところで、Netflixで見れるので、2年ぶりに本作を再見しました。

大丈夫、死なへん、と分かってても手に汗握るし、思わずヒャッと叫ばずにはおられないコワおもしろさ!
ほんとに最後まで楽しく見れました。

この作品を見た2年前と比べると、コロナをきっかけにNetflixに入り、韓国ドラマにも手を出してしまったせいで、さらにいろんな俳優さんも知るようになり、主人公ヨンナムの父親には「ナビレラ」のパクイナン、姉には個性的な顔が気になって好きにならずにおれないイボンリョン、親戚には毎回ちょっとした存在感を醸し出せるユペラムや、「愛の不時着」の韓ドラオタクだったユスビン、冠婚葬祭ホールの店長には「キム秘書はいったいなぜ」のカンギヨンなど、個性派爪痕残し俳優が多数出ていて、良いキャストだなーとあらためて思った次第です。

チョジョンソクも確実に役者としてのキャリアと人気を積み上げてきてて、これからもますます楽しみです。

43
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