Xavier

クイーン&スリムのXavierのレビュー・感想・評価

クイーン&スリム(2019年製作の映画)
2.0
絶賛レビューの多い、この作品。
果たして絶賛される作品なんだろうか…
オハイオ州クリーブランド。
クイーンとスリムは初デートの帰り道、
白人警官に車を止められ、難癖をつけラれる。弁護士として納得出来ないクイーンが、強気な態度に出ると警官は彼女に
向けて発砲、怒ったスリムが警官に飛びかかり、揉み合っていると偶発的に暴発してしまい、殺してしまう。
2人は逃亡し、南へと逃げるが事件の映像がSNSで拡散されることにより、人々の怒りの象徴となっていく…
ザックリ言うとストーリーはこんな感じ
人種差別の問題はよく映像化されるが
この作品はニュアンスが違う。多くの作品はポリシーとイデオロギーがあるが、この作品にはない。偶々偶発的に起きた白人警官への銃の発砲により、殺害してしまったクイーンとスリム。
スリムは、逃げずに留まり事の顛末を説明しようというのだが、クイーンはさも捕まったらおしまいという感じで、逃げる事をスリムに提案し、受け入れる。

クイーンは自分の事を優秀な弁護士だと思っている。それならば、それこそ留まり正当防衛だと立証すればいい話なんだろうけど、アメリカでのそうなった場合 黒人がどんな仕打ちにあうかは、ニュースの映像とかで容易に予測は出来る。
クイーンが考える通り射殺され、後から取って付けたかのような理由付けがされるのだろう。
かといって逃げていいという話でもないだろう。
そこはクイーンの考えには同意出来ない

そして2人はクイーンの叔父を頼りに訪ねたり、逃亡先をキューバと考え南へと逃げる。その間、彼らの行動はSNSで拡散され、そこに噂の尾ひれがつき神格化されるようになる。
ただ当てもなく逃げているだけなのに…
1番気に入らないのは、クイーンの態度
如何にも偉そうにスリムを見下し、自分の思う通りにしようとする。
旅の途中、その点は改善されていくのだが最初の印象の悪さが最後まで響く。
そして2人はある少年と出会う。
ジュニアと呼ばれるこの少年は、SNSに拡散された映像を見て彼らの事を"神"と崇め奉り、こんな事を告げる

"逃げ切って欲しい
もし捕まっても大丈夫です
あなた方は伝説になる"と

こんな事を1少年に思わせてしまうSNSの影響力には恐怖すら感じる。

その一方で少年の父親は、彼らが起こした事を迷惑だといい、それを理由に黒人が殺されるとまでいい放つ。
同じ黒人でも世代が違うとここまで違うんだなぁ…

そして2人が去った後、この街では彼らが発端となったデモがあり、そこで"ある悲劇"が起こってしまう…
その時2人はというと…○○○の真っ最中。
デモの映像と○○○の映像が交互に写しだされる…なんじゃこりゃ…
どういう意図なのか理解に苦しむ

そしてラストシーン
そうなるよね…

この作品、なにかというと"レガシー"って言葉が多く出てくる。
何の"遺産"何だろうかな…

個人的には嵌まらない作品でした
Xavier

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