Xavier

デンジャラス・マインド/卒業の日までのXavierのレビュー・感想・評価

3.8
未来はいつだって選べるんだ、もっと輝くはず…
元海兵隊員のルアンは念願の英語教師となったが、彼女の受け持ったアカデミー
クラスは問題児ばかりを集めた酷いものだった。彼女は生徒の気を引くために空手を教える事にするが校長から注意を受けてしまう。それでも彼女は生徒が勉強に興味を持つ様に様々な試みをするが…
ザックリ言うとストーリーはこんな感じ
教室ではラップに興じて何一つ聞こうともしない生徒たち…それがルアンが持つ事になったクラスの状況。
まぁ、だけど赴任して間もないルアンにこんなクラスを持たせる学校って、何なだろう?
上手く行ったら御の字ってことなの?

そして、ルアンがどうやってコミュニケーションをとり、どうやって教えようかと考えているのに、"空手を教えるのはどうか"とか"指導要領に従え"とか、ケチをつけるだけ。その上、何か問題を起こすと、その生徒を転校させるか退学にするなどして切り捨てようとする。
つまり、体裁だけを保っているだけ。
それでも、何があってもまっすぐに生徒と向き合おうとするルアンは偉いなぁと思う。
そんなルアンに対し、最初は反抗的な態度を取っていた生徒たちも徐々にルアンを認めていく。
生徒たちの口ぶりからすると、今までルアンほど親身になってくれた先生が居なかったんじゃないのかな。
先生の前で悪態を付いていたのも"気にして欲しい"って表れだったのかも。
無視されるっていうか、気にされない事ほど辛いもんだしね。

この作品は実話が基になっているので、
"ここで、こうなったらエモいのに"って展開にはならない。
なので、ルアンがどうしても助けられない事も起きてくる。
その大半は、殆どが生徒の置かれた状況によるもんなんだけど。
クラスのほとんどが、メキシコからの移民や黒人などが多く、その家庭ではその日、その日を生きる事が精一杯。
だから学びたいと思っても、学校に行くより働かないといけない。また、頭が良くて大学にいけるぐらいの能力があるのに妊娠をしたことで、学校から追放される生徒も出てくる。
学校はそんな生徒を助けようともしない
その事で"ある事件"が起きる…

大人がちょっと考えれば、いい方向に向かうかもしれないのに…
観ていて、そういう思いしか無かったかな。特に後半の展開は…
色々、考えさせられたなぁ…
Xavier

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