馬井太郎

死刑台のエレベーターの馬井太郎のレビュー・感想・評価

死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)
4.0
ラッシュを観ながら、アドリブ演奏したという逸話が残るマイルスのラッパは、当然のことながら、映画だからこそ心に浸みてくるもので、LP・CDだけ聴いても、さっぱりわからない、という人も多いのではないだろうか。私も、そのひとりである。
モノクロ画像が、きれいだ。ジャンヌ・モローの美しさが、一層引き立って見える。
エレベーターの床に散らばる紙巻タバコの吸い殻が増える。いらだちと時間経過をうまく表現しているが、あれだけ吸うと、ほとんど換気装置がなかったであろう狭い「エレ箱」の中は、煙が充満したはずだ。想像しただけで、息苦しくなって、咳き込みそうになる。