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羊とオオカミの恋と殺人のsingerのレビュー・感想・評価

羊とオオカミの恋と殺人(2019年製作の映画)
3.4
これは何だろう、ソリッド・シチュエーション・スプラッター・ラブコメディ!?
・・・っていう感じで、とにかくストーリーがぶっ飛んでて、結構あり得なさ過ぎる展開に、戸惑うばかり。
でも、その辺のトコは、ガッツリとフィクションだと割り切って観れたので、まあまあ、最後まで楽しめたんじゃないかなぁと思いました。

しかし、福原遥には、“映画史上、最も可愛い殺人鬼”の名を与えても良いくらい、
“怖わ可愛い”っていうポジションを、とても上手く演じてたなぁと思いました。
その可愛らしさを序盤で感じてしまってからは、もう術中に嵌ってしまったも同然で、杉野遥亮演じる主人公・黒須の目線で、物語に入り込んでしまい、
「福原遥になら殺されてもいいかも!?」なんていう思いが過ぎってしまったりもして。
でも殺されたくはない。出来れば殺人鬼の彼女と、上手く付き合って行きたいけど、
どうすれば良いのかなぁなんて事を考えながら、その決着までを追っていく楽しみはありましたね。

偶然ながら、殺人現場を目撃した事で、狂気の世界に入り込んで行くとという点では、先日観た田中征爾監督の「メランコリック」を思わせる雰囲気もありました。
後、タイトルやキャストの層的に「殺さない彼と死なない彼女」に近いものをイメージしてしまうかも知れませんが、こちらは全くの別物だなぁと思いました。
そういう点でも、ちょっと似てる作品っていうのがポンと浮かばないような、特異な切り口の作品だったなと思いました。
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