かつきよ

ソー:ラブ&サンダーのかつきよのネタバレレビュー・内容・結末

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

割と面白かった!
ここまで世界観が広がるとツッコミどころは枚挙にいとまがないけど、ソーは真面目すぎずギャグのテイストで映画作ってくれるので純粋に楽しめました。

オチは個人的に、あんな世知辛い感じにしなくて良かったんじゃないかなとは思うけど……。
ただでさえ一度別れてるジェーンとのラブのストーリーなんだから、命助かって大団円でよかったのでは
割とギャグテイストの作品なんだし

◆今回の敵

神に裏切られてネクロソードに取り憑かれた神殺し「ゴッドブッチャー」のゴア
ヴォルデモートみたいな見た目で敵としては存在感があったけど、敵としての設定は割と凡庸

ラストは神の消滅を願うんじゃなくて、「愛」=娘との再会(娘の蘇り?)を願って自分が死ぬというオチはなんとも
ジェーンは孤独にしないって約束してたけど、ジェーンその後死んじゃうし、、、娘の面倒みてくれって、今まで散々苦しめてきたマイティソーとか敵側にお願いするのは虫がよすぎでは

ラブちゃんには罪がないとはいえ、マイティソーが面倒見るギリはないわけで、なんで最後の方でパパ役を買って出ているのかは謎。
散々自己都合で暴れ回ったスーパーヴィランの娘を押し付けられただけの映画だったと言っても過言ではない
また謎なキャラクターを増やすなと言いたい

◆GotG

大好きなクリスプラット率いるガーディアンズオブザギャラクシーの面々
ソーが仲間入りしてからも相変わらず宇宙を旅して、いろんな人たちを救った旅の記録が垣間見得ただけでもまあまあよかった。
クイルくんかっこよかったし❤️

でも、結局ソー単体の話になるわけで、目的を違えて序盤でソー離脱。
結局自由気ままに活動したり、単体で動かすならそもそもGotGと合流する必要もなかったじゃないの。他作品で気づいた関係性とか設定完全に死に設定で、一瞬でリセットしちゃうのはどうなのか

◆やぎ

序盤で献上された叫び声が悲痛なヤギ二匹
まさかラストまで大活躍するとは
笑える笑

◆ジェーン・フォスター

しばらくみない間に突然癌のステージ4に……
物語のご都合被害者になった感じは否めない……

ワンダビジョンに引き続いてダーシーも出てきたのはよかった。

今までの作中だと、ソーとジェーン突然別れたことにされてたけど、そこに至るまでのらぶらぶっぷりと別れまでの経緯が映像化されて語られてちょっとスッキリしました。

Great healthの一文に望みをかけて、ニューアズガルドに壊れたソーのハンマーを見に行ったら、まさかの自分がムジョルニアに選ばれてマイティソーになる……というとんでも展開。
展開としては面白いし、ムジョルニアが割れていることを逆手に、かけらをファンネルみたいに操って攻撃するのはかっこよかった

ムジョルニアによってマイティソーとなっている時の強く美しい彼女と、くたびれた洋服を着て病弱で今にも死にかけているジェーンのビジュアル的な対比も素晴らしかった

◆ムジョルニア

けれど、そもそもの話、なんでジェーンはムジョルニアに認められたのか、ムジョルニアはなぜこのタイミングで復活したのかが謎ぴ。

だって、世界の命運を賭けたサノスとの戦いで、パワーを失って使い物にならなかったからソーはムジョルニアの代わりにストームブレイカーを作ってもらったわけじゃないですか

それに、およそ世界にムジョルニアを扱えるのはマイティソー(とキャプテンアメリア)くらいで、資格を持った人間じゃないと扱えないとても特別視されている武器のはず。アベンジャーズメンバーですら順番に試みても扱うことが許されなかったのに、ただの地球人であるジェーンは何故ムジョルニアを使えたのか……

◆ムジョルニア考察

2人がまだラブラブだった頃の回想シーンで、ソーはムジョルニアに「Always protect her」と約束を取り付けてます。
まるで強い魔法のような愛だった、と語り部も入るので、オーディンがムジョルニアに魔法をかけたように、この時ソーもムジョルニアに無意識に強力な魔法をかけていたのではないでしょうか。
ジェーンが求めた時に、彼女を守るように……

結局ムジョルニアはジェーンに求められたちめに強い戦う力を授けますし、使用中こそジェーンにGreat healthを与えるけど、病気の根本的な解決には至らず、ジェーンはそのまま帰らぬ人に……。

◆ジェーン・フォスター②

死後ヴァルハラでヘイムダルと再開するジェーン
なんだそれは!!

神の国へようこそ!と言っているけど、神の国ってアズガルドじゃないの?
実際MCUにおける神の定義って曖昧で、死を司ったり全知全能で世界を創造したり、そういう神と、ソーたちの属する「神」って別ですよね
ソーとかオーディンとかは、なんというか地球で神話の元ネタになったただの「宇宙人」ってだけで、神性とかはない気がする。

ジェーン博士やヘイムダルが行ったヴァルハラっていうのは、正真正銘「死後」の世界で、神の世界なのかなぁと思わないことはないけど
結局世界としてそこが存在してる時点で、なんだかんだ理由をつけてジェーンが復活する展開もありだし、ソーがヴァルハラに迎えに行く展開もありだし、今後の展開の匙加減自体でどうにでもできちゃうわけで、そうすると「キャラクタの死」って何?って感じですよね

◆ストームブレイカーの嫉妬

ムジョルニアに未練たらたらのソーに、たびたび自身の存在をアピールしたり、サンダーボルトに嫉妬したりするストームブレイカーかわいすぎる

ドクター・ストレンジのマントしかり、インテリジェンスウェポンはキャラとしても推せるよなぁ

最終的にはラブちゃんの装備になってて、ソーの装備はムジョルニアに戻ってるけど、ストームブレイカーちゃん的にはそれで良いのだろうか。

◆オムニポーテンスシティ

小籠包の神・バオ神かわいすぎる
こういうところもネタ満載で面白い

◆ゼウス

ラッセルクロウ!!何やってるんですか!!!!
酒池肉林の乱行パーティのことしか考えてない享楽主義的な所は、なんというかまさしく堕落の神

ミッドクレジットでは息子のヘラクレスにソーの討伐を依頼しているけど……
ヘラクレスのコスチューム、露出の仕方がハードゲイっぽくてちょっと笑える

ゼウスとオーディンってどっちも最高神だけど、MCUにおいてはゼウスの方が位が高いのかな
謎のスカートみたいな衣装で、小物感が半端なかったけど、ソーのヒーローだったくらいだからゼウスも偉大で強いはず
そこら辺の設定はどうなってるのかなぁ

未公開映像だとサンダーボルトを授ける師匠的なシーンもあったとのことだけど、未公開というよりは変更シーンって感じなのかな
ばりばり敵陣営っぽいし

◆クリスヘムズワースの裸芸

ゼウスに全裸にされるソー
その肉体美に神々が目眩で倒れるシーンは爆笑
さすがの肉体美、もっと堪能したかった!
ここまでやるなら、もうクリヘム全裸見せちゃえばいいのに笑

RIPロキを背中にタトゥーするのは、ブラコンすぎて笑える

◆コーグ

いいキャラのまま最新作にも参戦
可愛らしくて嫌いになれない
熱い溶岩の上で手を繋ぐと子供が生まれるってロマンティックな生態も披露
ついでに親は父が2人ということで同性婚表現あるけど、ラストでコーグが選んだパートナーも髭ダンディの雄体
2人の馴れ初めも気になるのですわ〜

◆子供たち

クリヘムとナタリーポートマンの実子が出演してるとのことで
だから七光内輪ネタ映画とかいわれちゃうのよ

最近のマーベル映画の傾向にも合致してて、次世代というものを強く感じる作風だった
子供達の諦めない心を支えていくストーリーはよかったけど、最後の最後、ソーのパワーを分け与えて子供全員参戦の大乱闘は、爽快感はあったけど、いいのか笑と思ってなんともいえない気持ちに笑

◆サンダーボルト

かっこいい最強武器だけど、クレジットシーンでは登場せず
どこいったんだ

◆ラブアンドサンダー

タイトル回収こういうこと!?笑
何回でも言いたいし、ソーは大人だからラブちゃんのお父さん役でもいいかもしれないけど、ラブちゃんは本当のお父さん死んじゃって、見ず知らずのクリヘムの娘でいいのか(メタ的に言うと実娘とはいえ)

ラブちゃんの心理面ガン無視で収まるところにおさめたような脚本にいまいちモヤモヤ


するものの、まあ全体的には笑えるシーンも多くて、クリスヘムズワースも好きだし、ジェーンとソーのラブコメも続き見たいと思ってたから、結構楽しかった

ただ、
もう新しい感動とか新しいワクワクはMCUには難しいかもしれないなぁ
惰性で見続ける映画になってる
かつきよ

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