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ハロウィン KILLSのkuuのレビュー・感想・評価

ハロウィン KILLS(2021年製作の映画)
3.7
『ハロウィン KILLS』
原題 Halloween Kills.
映倫区分 R15+.
製作年 2021年。上映時間 106分。
鬼才ジョン・カーペンターが1978年に手がけた同名傑作ホラーの40年後を描いた『ハロウィン』の続編。
前作に続いてデビッド・ゴードン・グリーン監督がメガホンをとり、ジョン・カーペンターのオリジナル版から主演を務めているジェイミー・リー・カーティスが、今作でも主人公となるローリーを演じた。
シリーズ生みの親ジョン・カーペンターが製作総指揮や音楽を担当。
ホラー、スリラー系のヒット作を多数送り出しているジェイソン・ブラムが製作。

ローリー・ストロードとブギーマンことマイケル・マイヤーズの40年におよぶ因縁の戦いは、決着がついたはずだった。
しかし、まだ悪夢は終わっていなかった。
ローリーが仕掛けたバーニングトラップから生還したマイケルは、過去を背負う町ハドンフィールドでさらなる凶行を重ねる。
その恐怖に立ち向かいブギーマンと戦う者がいる一方、恐ろしさのあまり暴徒と化す者も現れ、ハドンフィールドは混沌としていく。
ジェイミー・リー・カーティス演じるローリーに加え、ジュディ・グリアが扮するローリーの娘カレン、アンディ・マティチャック演じる孫娘アリソンも前作から続いて登場し、3世代でブギーマンに立ち向かう。

今作品は、意外なことに、感情移入できる深いストーリーを持ち、それをうまく表現していると思います。
1980年代の安っぽいスラッシャー映画のように、演技に当たり外れがあり、ゴアギャグもチープさがあまり目にはつかない。
今作品は、激しく、残酷で、現実的です。
登場人物は強く、好感が持てるし、彼らが弱気になったときには、彼らのために怖くなってしまうし。
70年代とここで展開される事件のつながりは見事で、『ハロウィン』(2018)が好きでなかったとしても、この続編を観た後は、より高く評価できるんじゃないかな。
老婆心ながら予定されているのは3部作で、今作品第2部に位置付けされてるし、完全に完結解決プロットを期待しない方がいいです。
スリリングで、感動的で、サスペンスフルで、驚くほど怖くて、リアルに暴力的な第2章でした。
今作品は個人的には観る前から好きになるやろなぁとは思っていたが、これほどまでに好きになり、楽しめるとは思っていなかったので、コロナ禍ではなかったら劇場で見て、尚更ビビリながら夜道を歩けたはず。
ハロウィンの原型を考えると、そのシンプルさが魅力と云えるかな。
今作品は、暴力的で血生臭い。
予告編で見るよりずっと多い。
その殺戮と血みどろの多さに、今作品の出来の良さとシリアスさに脱帽しました。
テンポも良く、カーペンターが一流のスコアを出してくれてます。
スラッシャー映画におけるハードワークとスマートな映画作り面白かったです。
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