ケイスケ

ハロウィン THE ENDのケイスケのレビュー・感想・評価

ハロウィン THE END(2022年製作の映画)
3.2
デヴィッド・ゴードン・グリーン監督の『ハロウィン』シリーズ三部作最終章🎃

この監督、オリキャスで『エクソシスト』の新作や『ヘルレイザー』のリブートドラマも撮るみたいだけど少し不安になってきた。

殺人鬼ブギーマンことマイケルが起こした事件から4年が経ち、ローリーは孫娘と幸せを手に入れようとしていた。一方、同じ町に住む孤独な青年コーリーの弱さにつけこみ、マイケルが忍び寄る。ローリーは因縁に終止符を打つべくマイケルとの最後の戦いに挑む。

前作『ハロウィン KILLS』の衝撃的なラストからブギーマンとジェイミー・リー・カーティスのぶち殺し合いが始まるかと思いきや、1時間経ってもブギーマンが3秒くらいしか出てこないという。1作目のハロウィンも後半まであんまりブギーマン出てこないけど、言うて本作は三部作のフィナーレだからな?

それどころかコーリーという事故で子供を死なせてしまった新キャラを急に出すという展開に。ブギーマンの継承者を出すのは別にいいんだけど、このキャラ自体はそんなに面白くないんですよね。子供を殺したのも完全に事故だし、あまりにも口が悪いクソガキだったから逆にスッキリしたわ。

あとゴードン監督って演出の引き出しが少ないと思った。驚かせ方もワンパターンだし、前作と前々作で「かかったわね」って同じような罠にハメるシーンやっちゃうし。不穏な雰囲気を感じたら実は知り合いでした、みたいなやり方も多用しすぎかな。

不満も多くなりましたが、後半でブギーマンが本格的に出てきてからのゴア表現は頑張っており、特にラジオDJを殺すところは結構グロくて良かったし「ざまあ🙂」と溜飲が下がった。やるのあと30分おせーよ。なぜかこの手のホラーってラストはキッチンで戦うよな。ラストのテーマ曲が流れるシーンはファンにはたまらないでしょう。

もちろんハロウィンというキャラクターがアイコン化された映画を今風にアップデートしてやる意義はあると思うんですよ。ホラー映画における女性キャラの立ち位置の変化もわかるし、恐怖に駆られて暴徒化する一般市民とかもよくある話。コーリーに同情もします。ただ当然面白くなければ仕方ないわけで。個人的には少し惜しいシリーズでした。