Mountain

ケイトのMountainのレビュー・感想・評価

ケイト(2021年製作の映画)
4.0
満身創痍の女アサシン in Japan!!

何者かに毒を盛られ、余命24時間となった女殺し屋ケイト。黒幕を突き止めるカギとなる少女アニとともに、ネオン輝く東京の街を駆け巡る…!!

最高にクールでバイオレンスな殺し屋アクションムービー!

主人公最強!!な無双アクションってワケではなく、満身創痍でボロボロになりながらも戦っていくのが魅力的でした。
製作総指揮のリーチ氏が携わった「アトミック・ブロンド」に近い感じですね。

アドレナリン注射とブーンブーン・レモンさえあれば元気100倍!!なんですw

ホントめちゃくちゃ面白かったんですが、ツッコミどころもたっぷりあります。
そりゃ、あります。
日本が舞台となりゃ、ワタクシ大好物のトンデモ日本描写が満載でテンション爆上がりなんよ。

バーニラ、バニラ高収入♪で日本人のココロを鷲掴みにするオープニング。あれを全世界に広めないでくれww

ケイトがカーチェイスを繰り広げるド派手なピンク車に"泡々混合隊"の文字w
泡々混合隊って……何なん?
ちょっとエロそうw

主人公ケイトがボソボソ呟いてた地名は"渋谷区 千駄ヶ谷"らしいw
カタコトで何言ってるか分からなかったけど、英語字幕にしてようやく判明しました。

焼き鳥屋シーンでの「モモ2本」ってセリフだけは、妙に小慣れてて1番流暢に聞こえました。

懐中電灯とスポンジで、お手製サプレッサーを作り上げるケイト。
銃口にピッタリサイズなのは都合良過ぎw

キーパーソンとなるヤクザの姪っ子ちゃんは、日本語カタコトで英語ペラペラというね…w
まぁ、ハーフの設定だし良いか…と思いつつも、カタコト日本語のせいでシリアスなシーンですらクソ大根演技に見えて台無しww(銃を向けられて命乞いするシーンね)
いや…言語関係無く大根なのかな?

物語をスムーズに進行させるためには仕方ないですが、出てくるヤクザ達がどいつもこいつも英語ペラッペラなのがこれまた違和感w


ケイト役のメアリー・エリザベス・ヴィンステッドさんって可愛い女の子なイメージが強かったんですが、本作を観てだいぶ印象が変わりました。
アクションも出来る最強ウーマンなのね〜。

日本人キャストは、海外作品常連組といった感じでしたね。浅野忠信さん、國村隼さんがヤクザポジションでしっかりと脇を固める中、Miyaviさんが中性的でイカれたヤバい奴を嬉々として演じておりましたw



本作の監督は、やはり日本がお好きなんでしょうか…?

銭湯だったり、飲み屋が建ち並ぶ路地裏のゴチャついた感じだったり…
外国人がクールで新鮮に感じる"ジャパン"的シチュエーションを舞台に、激しいアクションを繰り広げてくれましたね〜。

日本が誇る?迷作SF「宇宙からのメッセージ」をブッ込んでくるあたり、監督もなかなかイカれたセンスの持ち主よねw
日本が大好きなのか、はたまたディスりにきてるのかw

日本人アーティストの楽曲が色々使用されているのも良かったですねー。
知ってる限りでは…ちゃんみな、BAND-MAID、オーラルヴァンパイア、Reol。

あと、監督は「キル・ビル」も好きなんだろうなぁ、きっと。日本を舞台にヤクザと血みどろバトルなんてまさにソレだし、何よりKATEそのものがオーレン・イシイのアニメパートを彷彿させます。
そして、ケイトはオニツカタイガー履いているのよww



総評としましては…

正直、ストーリーはあって無いようなもので、どうせ黒幕はコイツだろ?と誰しもが想定できるベタ中のベタな展開。
しかし、100分強というコンパクトな尺に、クールジャパンと怒涛の血塗れアクションがギュギュっと凝縮されており、見終わった後は満腹感でいっぱいでした。

最後に一言…
ブーンブーン・レモン飲みたい!!







〜余談〜

"佐々木&前原"
劇中のこの看板が妙に目についちゃいました。「パシフィック・リム」でも同じような"◯◯&◯◯"の看板があったんですよね〜。
これって、外国人的発想の店名の付け方なのかな…?
Smith & Wessonとか…
Heckler & Kochとか…
なぜか銃器メーカーしか思いつかなかったけども…w

クライマックスの銃撃戦シーン。
弾切れ睨み合いっこの場面。
あれって…ケイトは薬室に1発だけ込めて早撃ちしたんよね?
もっと丁寧に手もとの描写をしても良いのに…と思っちまいました。

エンドクレジットも日本を意識した凝った作りでして…、カタカナ表記から英語表記へ変わってく演出がありましたね。
Michielがミチエルだったり、ちょいちょいカタカナ表記が変なのはご愛敬ww
確か、ジェイソン・ステイサムさん主演の「ローグ・アサシン」でも同じような演出がありました。
日本人が英語表記でカッコつけるのと同じように、カタカナって外国人から見たらやはりカッコ良く感じるんでしょうかねぇ。












ケイトよ…
最期に目に焼き付けるのは
あの招き猫ネオンで良かったのかい?
ホントに…良かったのかい?

後悔は無いかい…?
後悔は…
Mountain

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