ケイスケ

シン・ウルトラマンのケイスケのレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
4.0
『君が望むなら それは強く応えてくれるのだ』

この映画の余韻を素晴らしいものにしているのは間違いなく米津玄師の主題歌『M八七』。米津さんが描いたウルトラマンのCDジャケットが素晴らしすぎるんよ。もっとたくさんウルトラマンの絵を描いてほしい😆

謎の巨大生物「禍威獣(カイジュウ)」が次々に現れ、その存在が日常となった日本。通常兵器が全く通用せず事態が長期化する中、政府は禍威獣対策の専従組織・通称「禍特対(カトクタイ)」を設立する。田村君男を班長に、さまざまな分野のスペシャリストから成るメンバーが任務に当たるなか、銀色の巨人が突如出現。巨人対策のため、禍特対には分析官・浅見弘子が新たに配属され作戦立案担当官・神永新二と組む。

『ウルトラマン』というのはこの世の全てのコンテンツで自分が最も愛している作品。世代的にはちょうど80とティガの間でリアルタイム放送が無かったので、自分の推しウルトラマンはVHSで観まくってたウルトラマングレートですね。もちろんニュージェネレーションのウルトラマンもリアルタイムで観ています。デッカーも楽しみ。

まずは最初にカラータイマーが無く細身の体型だったシン・ウルトラマンのビジュアルを見た時にファンはみな、成田亨氏のデザインを受け継いだ見た目に感動したはず。あと本編のサプライズと言えば児童書の誤植ネタを取り入れたことですよね。昔の設定を拾って昇華するのはまさに円谷イズムですね。さて、放送前から様々な考察がネットを中心に繰り広げられていたわけですが…。

そしてついに!長い公開延期を経てシン・ウルトラマン公開!特報や予告は100回くらい観て『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の公開前くらいに正気を保てていませんでした。そしていざ鑑賞をすると…めちゃくちゃ面白かったし、無条件で2022年映画のベスト級なんだけど『シン・ゴジラ』ほどの衝撃が無かったのが正直なところ。

公開前に樋口真司監督が「やってもやっても終わらない」と言っていたので、延期のなか相当なブラッシュアップを期待していたのですが…その結果に残ったのが長澤まさみの体臭をクンカクンカするシーンなのか…いや別にいいんだけどさ笑。まずゾーフィじゃないけど「なんでそんなに地球人好きになったの?」という疑問が。浅見以外に禍特対メンバーとそこまでやり取りあったっけ。

禍特対メンバーよりも描写が薄い…というかどういう人物か掴めないのは主人公の神永。リピアと一体化するのが早すぎるため、彼のキャラがほとんどわからないという。原作のように記憶を失っていたとこまで描かなかったのは好きです。あと自分は「シン・◯◯◯』というタイトルは未だにあんまり好きじゃないです。ただウルトラマンの場合はハヤタ・シンともかかっているので良かったかな。

本作は評価が賛否両論ではありますが、自分が述べた批判なんて1億点に対してマイナス20点くらいなので屁でもないです(バカ)。それよりも面白いシーンが多いのは間違いないし、なんならメフィラスが色んな居酒屋に行って人に割り勘させるスピンオフを2時間くらい観ていたい笑。てか配信とか何らかの形でメフィラスのスピンオフ作品は作られるんじゃないかと予想しております。てか作って!

ウルトラマンの新しい形を作ってくれた庵野さん、樋口さんをはじめスタッフ、キャストの方々には感謝してもしきれません。そういえば本作の影響で2004年の『ULTRAMAN』が再評価されてるのがいい。ウルトラNプロジェクト復活の兆しか…?細かい小ネタなんかはオタクの知り合いと話すとして笑、やはり自分にとって一番のヒーローはウルトラマンですね。いやー!面白かった!