ゲイリーゲイリー

エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIEのゲイリーゲイリーのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

痛みや傷が如何に人を変えてしまうのか。
ウォルターもそうだがジェシーも元の彼ではなくなっていた。
数々の修羅場を乗り越えてきたが故に身についたタフさは頼もしくありつつも、どこか悲しくもあった。

ドラマシリーズ同様の緊迫感と先の読めない展開は健在で、懐かしのキャラクターも回想シーンで登場する。

その回想シーンによって、ジェシーが受けてきた過酷な状況や、過去の穏やかな彼と現在の彼の違いが浮き彫りになっていた。
個人的には、ウォルターとジェシーのやり取りは胸に迫るものがあった。

また、個人的にトッドのキャラクターが最も興味深かった。
彼の見せる的外れの優しさや気遣いと、躊躇いなく人の命を奪う倫理観。
また、その歪さに本人が全く気付いていない点がより一層彼を不気味なキャラクターとして成り立たせているのであろう。

そしてジェシーが最後に見せた表情には、ジェシーの持つ優しさが垣間見えた。
彼の新たなる人生は、無事平穏なものになるのだろうか‥。