《マルチバースからやってきた呪いのファウンドフッテージ》
YouTubeなるファウンドフッテージの宇宙から偶然見つけた予告編がぶっ飛びすぎていて海外版ブルーレイを購入したのだが、それは別次元から転送されたサイレント映画風に化石と化したフィルムでした。
エイゼンシュテインのモンタージュ理論やグリフィスのカットバックが無かったことにされたマルチバース上の映画史から発掘されたフッテージを再生したかのようだった。
この映画を前に、映像とかストーリーとか編集なんて概念は歯が立たなく、たった一作で映画史がぶっ壊れてしまう代物であったのだ。
開始10秒でテレビがバグったとマジで疑う見た事ない画面になり、最後まで鑑賞したらもう他の映画を観ても刺激を感じなくなるんじゃないか、なんて懸念すら覚えたり。
そして、ゴダール、デヴィッドリンチ、大林信彦を遥かに超越する恐ろしい映画体験。
一つ確かなことは、これこそが文字通りファウンドフッテージ、偶然見つけた得体の知れないフッテージを覗く追体験はまさにホラーそのものだった。
ここまで映画史の軌道を大きく逸れていると、遥か先の未来に創られた映画にまで感じてきますが、2015年という親近感ある製作年にまず鳥肌。
