とりあえず、恐竜が何かを教えてくれる話ではない（笑）。確かに原題よりインパクトはあるが主題に沿っているとは言い難く、ずいぶんと振り切った邦題。
ぶっとんだ話があまりにサクサク進んでいくのは絵本を読んでいるようで、児童文学にありがちなファンタジーなのかと思いきや意外とシリアスな展開。子どもが主役だけあって、大人の問題をいかにも子供らしい発想で解決しようとするので、決して軽い内容じゃないのに重さを感じない印象に仕上がっているのが面白い。
あと、オランダならではの幼少時からの性教育の賜物なのか、こんなあどけなさの残る小学生ぐらいの子どもでも男女が出逢えば何をしてどうなるかを淡々と捉えているようで、幼いのかマセているのか分からない言動に時々「は？ボク今なんつった？？」とギョッとさせられるのも一興。
雲や海や草原の色合いが素晴らしく美しくて、これどこかで観たことある色だなぁとふと思い浮かんだのがゴッホの絵だった。なるほど、つまりあのまんまなのだなぁ・・・としみじみ。
