阿飛

WAVES/ウェイブスの阿飛のレビュー・感想・評価

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)
3.8
非常にパーソナルな映画だと思いました。
様々な大きな問題を扱っていますが(親子関係、人種、オンラインでの人間関係などなど)、それぞれ突き詰めるとある個人の問題だということを描いてくれます。抽象化されがちな問題の現実を見せてくれるという意味では多少残酷です。
問題を個人レベルにまで落とし込むので、観た後は自分の問題でもあるような気分になれます。少し感情に触れる映画です。
個人レベルにまで落としこまれるので違和感を感じる人はそこで急に他人感が出てくる問題もあるかもしれませんが。

音楽にとても期待していたのですが、僕にはそこまで響きませんでした。
聴く音楽の好みなどもあると思いますが、そもそも知っている音楽が少ないとそうなってしまうのかな。
結局、What a difference a day makesが一番響きました。歳か。
あの曲を映画で聴くと個人的には『恋する惑星』を思い出します。

なんか観たことあるぞと思ったら『ムーンライト』ですね。
フロリダはいうまでもなく、色々既視感を感じました。
この映画での光の使い方、アメリカ印象派とでもいうのか、比較的新しい監督に多い気がします。
ムーンライトもそうでしたが、Safdie brothersの映画もそういうところありますよね。
阿飛

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