藤原直樹

マーダー・ミー・モンスターの藤原直樹のレビュー・感想・評価

2.7
アルゼンチン産のクリーチャースリラー。
映像は美しいし、煩わしいBGMも無い。
陰影に富んだライティングも素晴らしい。
ただ肝心の物語部分は難解というか、情報不足過ぎて観客が自分で解釈するしかない。
主人公と殺人の容疑者、その妻。
この三人の三角関係的要素やシンメトリックなイメージ、相似形の山など意味深な描写の数々は宗教的な意味も含んでいそうだけど普通の人はピンと来ないのでは?
テンポも悪いが、それは風景描写や登場人物の表情とか仕草を長めのカットで捉えているからかな。
登場人物が涙を流しているカットが多いけど、その感情のバックグラウンドが理解しづらいのでイマイチ揺さぶるものがない。

そしてクリーチャーは二つの性器を模した気持ち悪い造形。
いわゆる両性具有なのだろうけどこれにも深い意味があるのだろうか?
藤原直樹

藤原直樹