kazu1961

オフィシャル・シークレットのkazu1961のレビュー・感想・評価

4.3
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-343
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋事実であるが故にその恐ろしさに鳥肌が立ちました。イラク攻撃をめぐるアメリカの違法工作活動を知ったイギリス諜報機関所属の女性が、告発に乗り出し逆に告訴され大きな政治問題となった“キャサリン・ガン事件”、それぞれの当事者の立場から描き、サスペンスタッチで心揺さぶる作品になっています。

🖋“正義とは何なのか”を正面から訴えてきます。作中のキャサリンの台詞、「私は政府にではなく、国民に仕えた」。。。国家権力に対して、この信念を貫いた孤高のキャサリン・ガンの勇気にとても感動しました。

🖋そして映画としてもこのキャサリン・ガンという実在の人物を熱量の高い演技で見事にキーラ・ナイトレイが演じているのも見どころです。事実に基づいた時系列に組み立てたストーリーと緊迫感と高揚感のある演出も見事です。そして時おり差し込まれるニュースフィルムの英ブレア、米ブッシュとパウエルがとても滑稽に見えてしまうそんな演出も素晴らしい。しかしエンディングでも結局は国民に対して事実はあやふやにされてしまうんですね。。。

🖋本作、イラク戦争の開戦直前に起きた事件を映画化した実録サスペンス作品です。監督はギャヴィン・フッド。キーラ・ナイトレイ、マット・スミスのほか、マシュー・グード、レイフ・ファインズらが出演しています。

🖋それにしても自国(政府のトップ)の意思の通りにその他の国々を情報操作し、憲法の解釈すら変えてしまおうとする米英。。。今のウクライナ紛争自体は決して肯定すべきものではありませんが、日本に届くその情報は全て米英からのもの。。。情報をどこまで信じられるのか???怖くなりますね。

😱Story:(参考: yahoo movies)
2003年、イラク戦争開戦の機運が高まる中、イギリスの諜報(ちょうほう)機関である政府通信本部(GCHQ)で働くキャサリン・ガン(キーラ・ナイトレイ)は、アメリカの諜報(ちょうほう)機関・国家安全保障局からメールを受け取る。イラクへの攻撃を推し進めることを目的にした、違法な盗聴の要請が記されていたことに憤りを感じた彼女は告発を決意する。その後イギリスのオブザーバー紙の記者マーティン・ブライト(マット・スミス)によってキャサリンのリークは記事になり、GCHQ内部で告発者探しが始まる。

🔸Database🔸
・邦題 :『オフィシャル・シークレット』
・原題 :『Official Secrets』
・製作国 : イギリス・アメリカ
・初公開 : 2019
・日本公開 : 2020/08/28
・上映時間 : 112分
・受賞 : ※※※
・監督 : ギャヴィン・フッド
・脚本 : ギャヴィン・フッド、グレゴリー・バーンスタイン、サラ・バーンスタイン
・原作 : マルシア・ミッチェル、トーマス・ミッチェル『The Spy Who Tried to Stop a War』
・撮影 : フロリアン・ホーフマイスター
・音楽 : ポール・ヘプカー、マーク・キリアン
・出演 : キーラ・ナイトレイ、マット・スミス、リス・エヴァンス、マシュー・グード

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
イラク戦争開戦前夜に英米政府を揺るがせた告発事件を、キーラ・ナイトレイ主演で映画化したポリティカルサスペンス。2003年、イギリスの諜報機関GCHQで働くキャサリン・ガンは、アメリカの諜報機関NSAから驚きのメールを受け取る。イラクを攻撃するための違法な工作活動を要請するその内容に強い憤りを感じた彼女は、マスコミへのリークを決意。2週間後、オブザーバー紙の記者マーティン・ブライトにより、メールの内容が記事化される。キャサリンは自分がリークしたことを名乗り出るが、告発も空しくイラク侵攻は開始され、彼女は起訴されてしまう。キャサリンを救うため、人権派弁護士ベン・エマーソンらが立ち上がるが……。弁護士エマーソン役に名優レイフ・ファインズ、記者ブライト役にテレビシリーズ「ドクター・フー」のマット・スミス。監督は「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」のギャビン・フッド。
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