わじ

リチャード・ジュエルのわじのネタバレレビュー・内容・結末

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

クリント・イーストウッドが送る「今だからこそ」見るべき報道の在り方を考えさせられる作品

御年89歳…彼の時代を捉える感性とそれを作品へと落とし込む手腕、熱量には本当に脱帽する

事実ベースの話をそれぞれの俳優の熱演によって見事に映画作品へと昇華させている

ポール・ウォルター・ハウザーは、正義感が強く真面目だけど、思い込みが激しく、どこかで他者に認められたい、話の中心にいたいというわがままな一面もあり「こうゆうやつ、昔いたわ~」ってゆうちょっとめんどくさいリチャードの難しい役どころを見事に演じきっている
「余計なことは話すな」と言われていた彼のFBIへの最後の台詞は素晴らしい

キャシー・ベイツの涙交じりの演説は、見ているこちらも涙なしには見られない熱演
でも、なんであの新聞記者まで泣いてんだよ、お前のせいだろ!ってイラっとした

そして、サム・ロックウェル演じるワトソンがかっこよすぎる…
ほぼ100%逆転不可能な中から「バカどもを打ち負かしに行こう」とリチャードを信じられる人間としての生き方にぐっときた

SNSが普及し、誰もが情報をリアルタイムで受発信できる世の中では自分がいつ加害者、被害者になるかもわからない
まさに「他人事としてみることはできない」今だからこそみるべき作品でした
わじ

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