すいか

ジェントルメンのすいかのレビュー・感想・評価

ジェントルメン(2019年製作の映画)
4.0
夏休み3本目。
コロナやなんやらで見逃し、すっかり忘れていたが本作が、キネカ大森の名画座で一週間限定上映。とてもありがたい企画である。

マシュー・マコノヒー演じる麻薬王・ミッキーの引退を聞きつけた方々の悪い奴らとの駆け引きが、スマートに、スタイリッシュに(内容は全然そうでは無いが)描かれる本作。チャーリー・ハナム演じるミッキーの右腕、レイモンドと、ヒューグラント演じる新聞記者、フレッチャーの会話劇を軸に物語が進んでいく。

個人的にはこの2人の会話がとにかくおもしろかった。どこまでも図々しい大胆不敵なフレッチャーと、渋々従って「みせる」レイモンドのやりとりは、緊張感がありつつもユーモアがあり、引くくらい下品な言葉も、真顔で言っているせいか凄みが半端ない。

他の好きなところ。
・ミッキーの揺るぎない奥さんラブな姿勢は男前だったが、その奥さんロザリントの清々しいドSっぷりがその上をいく迫力。素敵すぎた。ここぞという時にお互いを信頼してそれぞれベストな行動をとる2人、なんて理想的なカップル!!
・うっかりミッキーの麻薬畑を襲った強盗グループ「トドラーズ」とそのコーチ。途中で出てきたと思ったら、意外にもびっくりするほどイイ働きしちゃう。なんだか脱力系なのにめちゃくちゃ強いコーチは、実は仁義を通す渋い男だった。うん、好き。
・ヒュー・グラントが、見事に下品な中年男にしかみえなくて…ノッティングヒルの恋人(すごい昔だけど)のイメージが焼き付きすぎた私にはショッキングな画だったが、やっぱりカッコいいだけじゃない、すごい俳優さんなんだな。

ガイ・リッチー監督の作品を観たのはコードネームU.N.C.L.E.以来かと思いフィルマを読んでいたら、なんと間にアラジンがあってそれにも驚いた。今公開中のキャッシュトラックも、終わらないうちに早く観に行こう。
すいか

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